[目次]
第1章 漢字はなぜ日本語で問題となるか 009
1 古代日本語と漢字のであい 010
ひとつの仮定 010
漢字の渡来 011
漢字をうけいれる条件 012
漢字とのであいの必然性 013
神代文字はなかった 013
2 漢字の日本語への定着 016
漢字による日本語の表記 016
渡来人のはたした役割 018
漢字の表音的用法 019
カナの誕生 020
漢字の訓読 020
3 ハレの文字とケの文字 026
カナの位置 026
カナは庶民の文字 027
ハレの文字としての漢字 028
節用禍 030
漢字崇拝と反発 035
4 ヨーロッパ合理主義によるめざめ 038
ローマ字とのであい 038
音声言語の認識 039
カナモジ論のさきがけ 041
国学者の文字観 042
啓蒙主義と功利思想 043
5 日本語の近代化 045
近代化の条件 045
国語と日本語 047
言語の近代化の条件 050
日本語の近代化の特徴 051
国字問題としての国語問題 052
6 国字改良論と擁護論 055
漢字廃止論のさきがけ 055
漢字の弊害 057
漢字擁護派の主張 060
7 改良運動の展開 063
改良運動のさきがけ 063
漢字制限のこころみ 067
合理化へのあゆみ 070
弾圧の時代 072
8 表記の民主化と反動 075
民主主義と日本語 075
当用漢字表の性格 077
国語改革への反動 080
新・常用漢字表の成立 081
いま漢字をどうかんがえるか 084
第2章 現代日本語の漢字の機能 085
1 漢字使用の実態 086
漢字の使用量 086
漢字制限と字数 089
用法別の分析 092
使用字種の変遷 095
2 文字の位置 097
文字の機能 097
文字は言語の要素か 099
漢字の音と訓 102
3 漢字の役割 105
三種の機能 105
文字列の分割 106
単語の特定 107
4 表記のゆれと漢字 110
正書法は不要か 110
和語のカナ表記 112
同訓異字の不合理 115
5 漢字の造語力と語彙体系 119
字音による造語 119
訓のはたらき 123
基本語と専門語 125
漢語と語彙体系 128
6 造語の将来 131
外来語の造語力 131
外来語と漢字 133
これからの造語 135
第3章 これからの日本語と漢字 139
1 常用漢字表の役割 140
制限から目安へ 140
当用漢字表の功罪 142
漢字制限は不可能か 145
2 表記の伝統と規範 150
伝統尊重の根拠 150
規範とゆれ 153
カキコトバの性格 157
3 国語教育と漢字 161
日本人のヨミカキ能力 161
言語能力の向上と国語改革 163
児童・生徒のヨミカキ能力 166
漢字はだれのためのものか 169
4 情報化社会と漢字 174
言語情報処理の進歩 174
ワープロは国語問題を解決したか 176
ワープロと識字能力 180
情報処理システムのなかの漢字 181
5 国際化社会と漢字 185
漢字は外国人にとってむずかしいか 185
国際語としての日本語 188
漢字文化圏の現実 190
漢字共通化の可能性 192
6 漢字はなくなるか 195
漢字は200年後にきえる? 195
漢字減少傾向の停滞 196
語種構成と漢字含有率 198
それでも漢字はへる 200
表記の将来 204
7 日本語の将来 209
システムとしての漢字 209
まず国際共通文字を 212
えらぶべき道 216
付章 21世紀の漢字論 219
1 漢字に未来はあるか 220
常用漢字の崩壊 220
新聞界の変節 221
表外漢字の字体 224
外来語のイイカエ 232
終末にいたる前に 236
2 正書法と漢字 239
正書法とはなにか 239
表記のゆれと漢字 241
正書法はなぜ必要か 245
国際化時代の日本語 248
語彙体系と漢字 249
ハナシコトバにもとづく日本語を 251
イイカエのこころみ 251
いま必要なこと 254
3 漢字の位置 257
表記と書記 257
情報の記録と文字 261
書記言語は言語か 266
文字言語と書きことば 269
漢字は衣装か 275
まねかれざる客としての漢字論 280
旧版 あとがき 285
新版 あとがき 291
参考文献 295
索引 305 |