メトニミーの近代

[著者]樋口桂子

換喩〈メトニミー〉の力のありかは、どこなのか? 動物寓話におけるイメージ(挿絵)とテキストの関係を分析し、視覚へと傾斜する近代以降の表現構造の変化とその修辞的意義を明らかにする。

定価=本体 2,300円+税
2005年4月10日/四六判上製/230頁/ ISBN978-4-88303-158-0

 


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[目次]
はじめに 007

1章 仮面のレトリック 013
 1 仮面のレトリック 014
 2 暴露する顔 018
 3 仮面という素顔 024
 4 仮面のねじれ 029
 5 人相学から寓話へ 032
 6 溶けない顔 039

2章 イロニーの寓話 045
 1 ジャンルの誕生 046
 2 アポローグかファーブルか 049
 3 浸透のための削除 057
 4 イロニーの見せかけ 060
 5 〈隠す〉レトリック 065
 6 ミュトスとロゴスの間 069
 7 イロニーの劇場 073

3章 エンブレムの残滓 081
 1 イメージの翻訳 082
 2 欠損による分類 086
 3 エンブレム本のトポロジー 096
 4 動物寓話の挿絵 104

4章 登場人物の名前 113
 1 変身寓話の驚異と現実 114
 2 閉じる物語・閉じない物語 117
 3 物語の拘束 123
 4 類型と名前 129
 5 第三の類型 133
 6 個の変身 136
 7 結婚という変身 139
 8 類型のコスチューム 143

5章 リアリティと陶酔 151
 1 イメージのリアリティ 152
 2 イメージの非現実的本質 155
 3 不気味な眼 160
 4 現れ出ようとする不気味なもの 165
 5 驚異的なものから不気味なものへ 168
 6 空想の拒否 175
 7 近代の断片 179
 8 二つの換喩 183

6章 ねじれた構造 187
 1 嘘のレトリック 188
 2 テーヌとラ・フォンテーヌ 190
 3 酔わせる現実と醒ます現実 194
 4 コッペリアの装置 201
 5 アレゴリーからメトニミーへ 207
 6 仕掛けとしての嘘 212

あとがき 220


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