[目次]
写真 011
はじめに 呪術をめぐる3つのエピソード 044
エピソード1 「クレアのメイド事件」 044
エピソード2 「Nestor調査の失敗」 050
エピソード3 「私へのサント・ニーニョの啓示」 054
第1章 理論的問題?呪術のリアリティと他者性 062
1-1. 呪術へのアプローチ 062
1-1-1. 呪術と合理性 063
1-1-2. 信仰と実践 064
1-1-3. 呪術の実体論 066
1-2. リアリティ 069
1-3. 他者性 071
1-4. フィリピン低地キリスト教社会論 075
1-5. 本書の構成と概要 078
第2章 フィールドとフィールドワーク 082
2-1. フィールド 082
2-2. フィールドワーク 086
第3章 アスワンを探して 090
3-1. 発端と経緯 090
3-2. アスワンの民族誌以前 092
3-2-1. 歴史資料の中のアスワン 092
3-2-2. アスワンに関する先行研究 093
3-2-3. 脱文脈化とカトリックによるまなざし 100
3-3. 〈一般論〉と〈経験談〉 102
3-3-1. アスワンとRamosによる研究 102
3-3-2. アスワンの語りにみられる〈一般論〉と〈経験談〉 104
3-3-3. 〈一般論〉から〈経験談〉へ 111
第4章 近代メディアにおけるアスワン 115
4-1. アスワンはいない? 115
4-2. メディアによるアスワン表象 118
4-3. 近代的な妖術への恐怖感 126
第5章 マリア?L?村アスワン民族誌 @ 128
5-1. アスワンの微視的記述 128
5-2. 生活の中の妖術 129
5-3. L?村のアスワン、マリア 130
5-3-1. マリアがアスワンだと噂されるようになったわけ 130
5-3-2. アスワンとしての生活@――エビ・カニ獲り 134
5-3-3. アスワンとしての生活A――エビ・カニ売り 137
5-4. アスワンとしての生活 141
第6章 ハンス?L?村アスワン民族誌 A 145
6-1. 妖術「の中で」 145
6-2. ハンス老人が「アスワンである」ということ 148
6-2-1. ハンス老人との出会い 148
6-2-2. ハンス老人がアスワンだという噂 149
6-2-3. ハンス老人の置かれた状況 152
6-2-4. ハンス老人への排除 155
6-3. ハンス老人をとりまく人々 156
6-3-1. ハンス老人をとりまく人々 158
6-3-2. ハンス老人の包摂 163
6-4. 排除と包摂の多元的現実 166
第7章 マジョリティとしての一般カトリック信徒 170
7-1. ロハスのカトリック教会の組織 170
7-2. 信徒の活動 171
7-2-1. 教会礼拝 171
7-2-2. 人生儀礼 174
7-2-3. 年中行事 180
7-3. 一般信徒の名目的信仰実践、または生活宗教について 188
第8章 非カトリック信徒によるカトリック批判 194
8-1. ロハスにおける非カトリック信徒の状況 194
8-2. 非カトリック諸派によるカトリック批判 196
8-3. 改宗について 204
8-4. モルモン・ミッショナリー 208
8-5. 非カトリックによる外部者としての批判的反省 219
第9章 カリスマ刷新運動による反省的な信仰実践 222
9-1. カリスマ刷新運動とは 222
9-2. 宗教組織としてのDivine Mercy 222
9-3. Divine Mercy 225
9-3-1. 歴史 225
9-3-2. 組織 228
9-3-3. 活動 229
9-4. カトリック内部からの反省的信仰実践 237
第10章 教義と敬虔?Divine Mercyの「正統性」と「異端性」 243
10-1. Divine Mercyの正統性 243
10-1-1. ヒーラーによる癒し 243
10-1-2. Divine Mercyと呪医 244
10-2. Divine Mercyの異端性 249
10-2-1. 憑依による啓示 249
10-2-2. 祈りの変更 253
10-3 教義と敬虔 255
第11章 メディコとは? 262
11-1. フィリピン低地社会における呪医 262
11-2. ロハスのメディコ 264
11-3. 生業としてのメディコ 275
11-4. ロハスのメディコ数の歴史的変遷 280
第12章 メディコの諸活動 284
12-1. 病治し 284
12-2. 供物儀礼 301
12-3. 占い 310
12-4. 呪い 312
第13章 「異端」か「偽医者」か? メディコの社会的状況 315
13-1. 「異端」か「偽医者」か 315
13-1-1. 「異端」としてのメディコ 315
13-1-2. 「偽医者」としてのメディコ 317
13-2. メディコの親密性 320
13-2-1. メディコの「敬虔」さ 320
13-2-2. 近代医療への「正統性」 323
13-2-3. 親密なメディコ 325
第14章 意味・解釈・過剰?ロハスの病者による横断実践 328
14-1. 3つの医療資源 328
14-1-1. 近代医療 328
14-1-2. Divine Mercyの「癒し」 330
14-1-3. メディコの病治し 332
14-2. 3医療資源間の葛藤 333
14-3. 病者の横断と無限の解釈 336
14-4. 病の意味の過剰 343
第15章 総括と考察?呪術のアイロニー 348
15-1. 総括 348
15-2. 考察 351
おわりに 361
文献 367 |