ポモナ

[発行]書肆半日閑 
[発売]三元社

[著者]ゲルトルート・ロイテンエッガー
[訳者]五十嵐蕗子

現代スイス女性作家の話題作登場
……わたしの夜の夢ではたいてい母はほの暗い地下室のりんご棚の前に立って、ゆっくり振り向き、ベルナーローゼりんごを一つ差し出してくれる…。ポモナとはローマ神話の果実の女神。りんごをモティーフに、わたしと母、娘、夫との濃密な関係を、記憶と現実と夢想、現在と過去と未来が渾然一体となった詩的表現で描きだす。

定価=本体 1,800円+税
2013年1月30日/四六判上製/186頁/ISBN978-4-88303-324-9


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[著者紹介]
ゲルトルート・ロイテンエッガー[Gertrud Leutenegger]
1948年、スイス・シュヴィーツ(ドイツ語地域)生まれの女性作家。一時期、数年間スイスのフランス語地域およびイタリア語地域で暮らすが、現在はチューリヒ(ドイツ語地域)に在住し、ドイツ語による作品を発表。小説、詩、戯曲詩を執筆する、現在活躍中の女性作家。革新的な文学観にもとづく、従来の文学作品の枠を超えた、新しい構造、新しい文体、新しい表現に加えて、巧みなストーリーの展開と登場人物の造形は、読む者の心を深くとらえて離さない。著作に、『前夜』Vorabend(1975)、『大陸』Kontinent(1985)、『クラゲ』Meduse(1988)、『アケロン』Acheron(1994)、『朝の祈り』Matutin(2008)などの小説のほか、詩、戯曲詩などがある。


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