[著者]森川輝紀 人間が人間として存在している限り、教育的プロセスを経て存在している。その体験・経験にもとづいて、誰しもが言葉を獲得すれば、教育について語ることができる。しかし、何が正解なのか問われることもあるいはそれを求めるための手続き(方法)が共有されることもない。「教育学」という学問は、そうした手続き(方法)を明示するものでなければならない。その方法が共有されることによって、一つの事実に迫ることが可能になる。そのためには、「教育の論理」という共通の土俵に立つことである。教養としての「教育学」は、そうした共通の土俵の形成にかかわる学問である。 定価=本体 1,800円+税 |
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[目次] 序論 第一章 教育という言説と日本社会 20 第二章 二足直立歩行と教育 30 第三章 教育のパラドックス 39 第四章 シツケの世界と体罰の世界 53 第五章 教育と学校の思想 87 第六章 近世社会と儒教文化 102 第七章 近世農村社会と文字の学び 113 第八章 近世社会と多様なスクールの成立 123 第九章 西洋世界と教育学の成立――自然・生活・科学・活動(経験) 135 第一〇章 自然観と近代教育 159 第一一章 作為と自然をめぐる教育論 168 第一二章 教学論と教育勅語(一) 174 第一三章 教学論と「教育勅語」(二) 189 第一四章 普遍と個性をめぐる教育 194 第一五章 おわりに――真理と平和を希求する人間 205 あとがき 218 |
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