[目次]
はじめに 7
序章 「大いなる越境者」、ロバート・ラウシェンバーグ 13
1 . 越境するアーティスト 13
2 . 修正主義の限界と世界美術史の可能性 26
3 . 「アメリカ」の両義性 30
第一章 巴里のアメリカ人 アメリカ美術の世界市場開拓 37
1 . 戦後フランスにおけるアメリカ美術の紹介 41
2 . アンフォルメルと抽象表現主義―パリ vs. ニューヨーク 48
3 . 「真実の瞬間」―ラウシェンバーグのパリ初個展、一九六一年 53
4 . ヌーヴォー・レアリスムとネオダダ、ポップ―展覧会をめぐる闘争 65
5 . ラウシェンバーグの市場開拓―イリアナ・ソナベンド画廊の市場戦略 73
6 . 「アメリカ美術の勝利」への反響 89
第二章 ヴェネツィアでの勝利 アメリカのスペクタクルとアレゴリー 99
1 . アラン・ソロモンと「ニュー・アメリカン・アート」 103
2 . ラウシェンバーグの「アメリカ」(一)―《無題(白い靴の男)》 119
3 . ラウシェンバーグの「アメリカ」(二)―《ダンテ・ドローイング》におけるアレゴリー 127
4 . グランプリ決定の舞台裏―「アンフォルメルを超えて」 140
5 . 不信と狼狽―国内の反応 151
6 . 異論と反論―海外の反応 156
第三章 ストックホルムでの衝突 《モノグラム》の栄光と転落 165
1 . 「ニューヨーク・コネクション」―ポントゥス・フルテンの国際的野心 171
2 . 「四人のアメリカ人」展、一九六二年 176
3 . ラウシェンバーグの「山羊」 182
4 . 「アメリカのポップ・アート―愛と絶望の一〇六の形」展、一九六四年 197
5 . 「五つのニューヨークの夕べ」―《エルギン・タイ》と《モノグラム》 201
6 . 反アメリカ美術の動き 212
7 .「ストックホルムのためのニューヨーク・コレクション」、一九七三年 218
第四章 東京との対話 異文化コミュニケーションとその不全 233
1 . アンフォルメル旋風 239
2 . 東野芳明と反芸術、ネオダダ 245
3 .ラウシェンバーグの東京―《ジョン・ケージに捧げる》と《トーキョー》 254
4 .篠原有司男の「イミテーション・アート」 262
5 . 「ボブ・ラウシェンバーグへの二〇の質問」 272
6 .《ゴールド・スタンダード》のポストコロニアル的逆説 281
7 .篠原有司男の《イミテーション・ボックス》 290
終章 「アメリカ」を代表するアーティストへ 303
あとがき 317
付録 ロバート・ラウシェンバーグの不安と内省 ダンテ『神曲』地獄篇のための三十四枚のドローイング 324
注 1
参考文献 29
巻末参考資料 ロバート・ラウシェンバーグの展覧会歴とパフォーマンス歴の一覧(一九五一―一九六八年) 44
索引 51 |