[目次]
序 文 船曳建夫…………… vii
まえがき 石丸奈加子…………… xii
第1部 「我われの死」の文化人類学を求めて…………… 1
第1章 本書の前提と問題意識…………… 3
1 ? 1 文化人類学と死 4
1 ? 2 我われ自身の死と向きあうために:終末期ケアの文化人類学の射程 16
第2部 米国ホスピスにおけるフィールドワーク…………… 25
第2章 米国におけるホスピス運動:フィールドワークの前提…………… 27
2 ? 1 ホスピスとホスピス運動 28
2 ? 2 伝統からセント・クリストファー・ホスピスへ:コミュニティとしてのホスピス 34
2 ? 3 英国から米国へ:哲学としてのホスピス 46
2 ? 4 確かな財源を求めて:サービスとしてのホスピス 64
2 ? 5 小結 74
第3章 米国ホスピスの素顔…………… 79
3 ? 1 調査対象とした 2 つのホスピス 80
3 ? 2 米国ホスピスの 1 日:フィールドワーカーの視点から 90
3 ? 3 多職種チームを構成する専門家たち 103
3 ? 3 ? 1 医師 104
3 ? 3 ? 2 看護師 106
3 ? 3 ? 3 ソーシャルワーカー 108
3 ? 3 ? 4 スピリチュアル・ケア・コーディネーター 113
3 ? 3 ? 5 介護助士 116
3 ? 3 ? 6 ボランティア・コーディネーターとボランティア 118
3 ? 3 ? 7 遺族ケア・コーディネーター 122
3 ? 3 ? 8 その他の専門家 124
3 ? 4 ケアの流れ:受け入れから退出まで 125
3 ? 4 ? 1 ケアの手順 125
3 ? 4 ? 2 ホスピスの受け入れ条件 125
3 ? 4 ? 3 初回訪問 127
3 ? 4 ? 4 ケアプランの作成 128
3 ? 4 ? 5 多職種チーム会議 131
3 ? 4 ? 6 別れの時 136
第4章 医療用麻薬の活用:薬に埋め込まれた死生観…………… 139
4 ? 1 医療用麻薬がもたらす差異 141
4 ? 2 負の側面が安定に資する可能性 152
4 ? 3 見えないことによる拘束 166
第5章 教育という解決:ホスピスケアにおける教えと学び…………… 171
5 ? 1 教えと学びの関係 173
5 ? 2 米国ホスピスにおける教育の性格 176
5 ? 3 ホスピスケアの 2 つの方向性 182
5 ? 4 日本のホスピスケアを巡って 185
第3部 実践の特性:死はいかに扱われるか…………… 189
第6章 ホスピスが看るものと見ないもの…………… 191
6 ? 1 遠景としての死から近景としての死へ 192
6 ? 2 全人的苦悩 195
6 ? 2 ? 1 身体的苦悩 197
6 ? 2 ? 2 心理的苦悩 200
6 ? 2 ? 3 社会的苦悩 201
6 ? 2 ? 4 霊的苦悩 202
6 ? 3 実践に映り込むスタッフのまなざし 208
6 ? 4 スタッフの関心の所在 221
第7章 終末期ケアが構築する時間…………… 225
7 ? 1 死と時間 226
7 ? 2 長い予測と短い予測 228
7 ? 3 「自然な」過程を支える技術 240
7 ? 4 ルーティンの再編が構築する時間 243
第8章 終末期の文脈を形作る力…………… 247
8 ? 1 死と権威に関するこれまでの議論 248
8 ? 2 患者と専門家のケアの主導権をめぐる均衡 254
8 ? 3 権威の分解:専門家間の分業と患者―家族間の力学 265
8 ? 4 権威の分解がもたらした死の文脈の新しい様相 268
補遺 1 終末期ケアの現場に紛れ込んだ異邦人として……… 271
はじめに:米国の「在宅ホスピス」から 273
1 説得力と違和感 273
2 選択と責任 275
3 ホスピスからケアを学ぶ 278
補遺 2 「従う」「求める」から「向き合う」関係へ:講座「患者の声を医療に生かす」がめざしたもの………… 283
1 患者会の多彩な機能とその相互作用 285
2 患者の声の 3 相 289
3 第 3 の声の可能性 292
文献表 ………… 295
ホスピス、その可能性と危うさ:解説にかえて 松岡秀明………… 309
喪の作業:本書の成立について 渡邊日日………… 317
索 引 ………… 325
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