二〇世紀ナショナリズムの一動態
中谷武世と大正・昭和期日本

[著]木下宏一

それ大亜細亜復興の 長計夢寐に忘れねど……
北一輝、岸信介の同志にして、戦前戦後を通じ国家主義・日本主義・アジア主義の大道を歩み続けた中谷武世。国家百年の大計と全アジア復興の志業に生涯を捧げた真性ナショナリストの思想と行動を、各種史料・資料に基づき実証的に明らかにする。

定価=本体 2,700円+税
2021年1月25日
四六判並製/272頁/ISBN978-4-88303-520-5


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[目次]

はじめに ― 中谷武世とは何者か  17

第一章 めざめと出遇い ― 修学期  23
   一、紀州和歌山の北辺に生まれて  24
   二、長計夢寐に忘れねど ― 思想的覚醒  26
   三、帝大右派学生の日々 ― 猶存社と日の会  31
   四、学士将校  40

第二章 国家主義・日本主義運動の理論と実践  57
   一、硬派知識人としてのキャリア形成@ ― 行地社  58
   二、硬派知識人としてのキャリア形成A ― 大東文化協会  67
   三、硬派知識人としてのキャリア形成B ― 新聞『日本』  69
   四、反共運動 ― 全日本興国同志会  73
   五、日本版ファシズムへの志向 ― 愛国勤労党  76
   六、ファシズムから天皇主義へ ― 不変国家像の確立  88
   七、 対軍関係 ― 陸軍清軍派≠ニ清軍運動  96

第三章 アジア主義運動の理論と実践  139
   一、観念的「民族」の創出  140
   二、「アジア民族」の覚醒と崛起を目指して ― 大亜細亜協会  153
   三、対中活動  164

第四章 戦時と戦後 ― 円熟期、晩期  197
   一、帝国の「選良」へ  198
   二、国政参画  200
   三、戦後保守政界のなかで ― 民族と政治社、日本アラブ協会  206

総論  239
   一、中谷武世の人物的位置付け  240
   二、中谷武世の思想と行動の特質  241
   三、今後の課題と展望  244

巻末資料@ 中谷武世 著書一覧  249
巻末資料A 中谷武世 戦前主要関係誌掲載論文・記事等一覧  251

あとがき  263

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