[目次]
序文 7
本書の問題意識 9
本書の構成 12
研究史の現状 17
第一部 アフィショマニ(ポスター愛好)≠ニポスター芸術論の形成 21
第1章 十九世紀末フランスのアフィショマニ≠ニロジェ・マルクス 23
序 23
一.一八九〇年代のフランスにおけるアフィショマニ′サ象 27
二.ロジェ・マルクスのポスター批評(一八八九〜一九〇〇年) 32
結 43
第2章 二〇世紀に臨む広告芸術論 ―ギュスターヴ・カーン著『街頭の美学』(一九〇一年) 44
序 44
一.著書『街頭の美学』(一九〇一年) 47
二.第一次世界大戦前後の揺れる視点 55
三.広告芸術論の形成へ 63
第3章 世紀転換期のジュール・シェレ ―ポスターから公共装飾画へ 67
問題の所在 ― 装飾画(家)の領分 67
一.ポスター・デザイナーとしての業績 69
二.装飾画家としての起用 76
三.キャリア転向の背景 ― 支援者のネットワーク 90
結 95
第二部 画家として、ポスター・デザイナーとして 97
第4章 ジェームズ・ティソ作《パリの女》シリーズ― 油彩画と版画(リトグラフ/エッチング)の双方向的関係 99
序 99
一.油彩画《パリの女》シリーズ(一八八三〜一八八五年)とその版画化構想 100
二.作画過程 115
三.公開後の展開 130
結 136
第5章 パリのミュシャ再考 ― ミュシャはポスターの巨匠であったのか? 138
序 138
一.後発のポスター・デザイナー 139
二.称賛されるミュシャ様式 143
三.アフィショマニ(ポスター愛好)の現象 147
四.ミュシャ ― 装飾芸術としてのポスターの巨匠 151
第6章 領域横断する芸術家トゥールーズ=ロートレックのポスター 156
序 156
一.世紀末フランス、ポスター発展の環境 157
二.ロートレックとポスター 163
第三部 ポスター芸術の産業化と制度化 175
第7章 二〇世紀初期フランスのポスターをめぐる広告業と現代芸術家連盟 177
序 177
一.広告業 179
二.現代芸術家連盟 183
三.アメリカ型広告との差別化 189
結 196
第8章 醜いヌーディズム ― 一九三〇年代現代芸術家連盟批判に見る伝統主義とその背景 197
序 197
一.現代芸術家連盟の設立(一九二九年)と目的 198
二.「醜いヌーディズム」(一九三三年) ― 現代芸術家連盟批判に見る伝統主義 203
三.現代芸術家連盟マニフェスト「現代芸術、あるいは現代生活の環境のために」(一九三四年) 208
四.一九三〇年代フランスにおける装飾芸術観の振り幅 213
第9章 ポスター美術館の誕生(一九七八年) ― 現代フランスのポスター受容と文化政策 217
序 217
一.最初のポスター専門美術館 219
二.広告美術館へ 225
三.芸術概念の拡大と広告振興 231
結にかえて ― ポスター美術館の現在 236
あとがき 239
註 1
人名索引 37
引用図版出典一覧 37 |