エジプトの言語ナショナリズムと国語認識
日本の「国語形成」を念頭に置いて

[著者]サーレ・アーデル・アミン

フスハー(=書き言葉)とアミーヤ(=話し言葉)の分裂が、いかにエジプト人の複合アイデンティティ(イスラーム教/アラブ民族/国民国家としてのエジプト)の構造と密接に結びつき、不安定な状況を生んでいるのかを明らかにしていく。

定価=本体 11,800円+税
1999年2月26日/A5判上製/478頁/ISBN978-4-88303-053-8



[目次]
序論 エジプトにおける近代化の意味

第1部 言語ナショナリズムの前夜
 第1章 エジプト型の「言文一致」運動
 第2章 エジプト型の「言文一致運動」とナ ショナリズムの本質

第2部 エジプト化イデオロギーと言語ナショナリズム
 第1章 アラビア語のエジプト化論
 第2章 言語ナショナリズムによる言語への 影響
 第3章 言語ナショナリズムによる文学への 影響

第3部 ダイグロシア現象の再検討
 第1章 ダイグロシア現象の考察
 第2章 アラビア語におけるスペクトロ・グ ロシア論

第4部 アル=ハキームによる「第三言語」の実現
結語

補論1 エジプトと日本における「国語認識」
補論2 エジプトにおける「ネーション」概念の成立
補論3 忘れられたエジプトのアイデンティティ

あとがき
資料


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