[目次]
1章 国文学の誕生 7
はじめに 7
1 一国民一国家の幻想 9
2 国学と国文学、国語学 15
3 日本主義と国文学 19
4 『古事記』の“成長”
5 「帝記」は資料にあらず 26
6 万葉の表記と『古事記』
7 口承文学と少数者の文学
2章 国文学の思想 41
はじめに 41
1 稲の起源の場所 44
2 『日本書紀』『古事記』稲の起源 47
3 大嘗祭
・鎮魂祭の折口 50
4 「大嘗祭の本義」臨界点 52
5 天石屋戸条/「天孫降臨」神話と鎮魂祭
6 新嘗祭祀の主神と客神 60
7 まれびと神の誕生 63
8 廻立殿の幻想と折口 66
9 天子非即神論への転向 70
終わりに 74
3章 国語学史的成立 79
はじめに 79
1 『国語学史』の音義学説 81
2 帰納的方法について 84
3 主体的表現(=辞)への注目 88
4 話者の言葉ということ 92
5 言語過程説はどこからくるか 96
6 言語過程説“批判”について 101
7 言表 107
8 零記号と語りの人称 112
4章 言語学と文学研究 119
1 限定的なものの非限定的表現 119
2 文学/言語の連続 124
3 文学言語連続、つづき 129
4 日本語文の分析 133
5章 “恋歌”源氏 141
6章 西郷信綱論 147
1 一「国語学者」 147
2 「佐藤春夫論」 150
3 文学の遠景化 154
4 「決定的悲惨」を見る 157
7章 物語に語り手がいなければならない理由 159
1 物語論の“学”の限界 159
2 語り手がいなければならない理由は 165
3 表現者の根拠──《詩》の語り 170
8章 口承文学と文学史 181
1 『東吉野の民話』の文体 181
2 伝承内容の真偽についての保留 185
3 口承文学と書き言葉 191
4 歴史的と詩的と──《真実》をめぐって 195
5 伝承の言語的な根拠──古典から見た 199
9章 王権論の集団責任と個人の責任 203
1 王の国の体験 203
2 古代的な村落共同体 206
3 琉球王権論考 209
4 古代文学研究者とタブー 212
5 《外来王》の人類学者は語る 216
6 われらおもろを学ぶ縁起 221
10章 教科書、戦争、表現 225
1 問題の在りか、定義 225
2 いじめ、そして銃(よさらば) 229
3 『平家物語』、叙事詩という教材 234
4 サブカルチュアと《反戦》 240
5 《民族》はこえられるか、詩の敗北か 243
あとがき 249
初出一覧 255
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