第1部 序
1. 序論
1.1 民族誌/1.2 近代/1.3 言葉と行為
2. 民族範疇
2.1 「民族名」/2.2 「名乗り」の変容/2.3 結論
3. 生業と言語についてのノート
3.1 生業/3.2 言語
第2部 社会範疇
4. 社会範疇
4.1 地域/4.2 村/4.3 クラン/4.4 家族/4.5 結論
5. 起源伝承
5.1 Rangの起源伝承/5.2 ネパール民族誌学における伝承研究/
5.3 口頭伝承を語る場/5.4 起源伝承の多層性/5.5
結論
6. 個人名と親族呼称についてのノート
6.1 個人名/6.2 親族呼称
第3部 「伝統」と儀礼
7. 「伝統」概念
7.1 thumcharu──Byansにおける「伝統」概念/7.2 「伝統の創造」と「文化の客体化」/
7.3 thumcharuの内実──一連の儀礼/7.4 thumcharuと「伝統」の間
8. 儀礼
8.1 儀礼研究の諸問題/8.2. 儀礼の過程/8.3 儀礼の所作とその「意味」/
8.4 儀礼に用いられる主要な物品および供物/8.5
Byansの神々/
8.6 宗教的帰属の根拠としての儀礼及び神々/8.7 結論
9. 儀礼の目的及び「シャーマン」についてのノート
9.1 儀礼の目的/9.2 lama/9.3 考察
第4部 儀礼の変化
10. 婚姻儀礼
10.1 婚姻儀礼の体系的語り、および対応する行為/10.2 体系的語りから欠落するもの/
10.3 結論および補遺
11. 葬送儀礼
11.1 新たな葬送儀礼──sarat/11.2 「伝統的」葬送儀礼──gwon/11.3 葬送儀礼変更の企図と結果/
11.4 今日のgwon──葬送儀礼のもう一つの変容/11.5
結論
12. 歴史、国境、教育についてのノート
12.1 Byansおよび周辺地域の歴史/12.2 国境/12.3 学校教育
第5部 儀礼と社会範疇の現状
13. 儀礼の創造
13.1 Shivjiの社の落成式/13.2 儀礼の創造──その諸側面/13.3 結論
14. 儀礼と境界、及び越境
14.1 儀礼と境界/14.2 Rangになる過程
15. 結論
付録
付録1 本書のもとになったネパールでの調査について
付録2 Byansi語の表記について
付録3 Rangを自称する人々の人口の概算
付録4 人類学的営為に関する中川敏の再規定について
付録5 baira(即興歌)の歌い方
付録6 婚姻儀礼の式次第についてのインタヴューの例
付録7 ChhangruのByans Rishiの祭
付録8 Chhangruの学校のSarasvati Puja |