[目次]
プロローグ 7
1 「美術陳列室」 7
2 自己言及性の美学 12
第1章 名声への戦略 ――カーレル・ファン・マンデルの継承者 15
1 高級職人としての画家 15
2 〈ハールレム・アカデミー〉の芸術的意義 18
3 〈ハールレム・アカデミー〉にこめられた<RUBY CHAR="政治性","ポリティーク"> 26
4 変貌する画家組合 39
5 レンブラントの〈アカデミー〉 41
第2章 ヌードの美学 ――《ダナエ》をめぐって 49
1 凌辱された《ダナエ》 49
2 芸術論の主戦場としての「ダナエ」 51
3 レンブラントのヌード 60
4 「女性の力」 69
5 新しきアペレス 83
第3章 メランコリーの画家 89
1 《ブルジョアに扮した自画像》 89
2 陰影とメランコリー 95
3 陰影とヴァニタス 100
4 サスキアを描いたデッサン 110
5 サスキアを描いたエッチング 119
6 メランコリーに魅せられたレンブラント 123
7 レンブラントとサスキア 127
8 自己意識のイメージ 130
第4章 南北ヨーロッパ芸術の主宰者 ――《宮廷人に扮した自画像》をめぐって 133
1 画家はおのれ自身を描く 133
2 《宮廷人に扮した自画像》 136
3 もう一つの自画像―一六三九年のエッチングとの比較 140
4 ラファエッロとティツィアーノ 141
5 北方の画家とイタリア・ルネサンスのライバル 148
6 《宮廷人に扮した自画像》のインパクト 156
7 ヴァーチュオーソとしてのコレクション 158
第5章 レンブラントのコレクション ――観念の体系から歴史のまなざしへ 163
1 コレクションの評価 163
2 レンブラントの家―時空間の表象 166
3 コレクションの形成 ―その戦略と理念 170
4 ネーデルラント美術の栄光―その継承者の使命 177
1 リューカス・ファン・レイデンへのオマージュ 177
2 風景画家ピーテル・ブリューゲルとの競争 184
5 異境世界への視線―東洋への憧憬 192
第6章 想像の共同体 ――東洋への夢 199
1 知のインターフェイス 199
2 《貝殻》の世界 201
3 貝殻のシンボリズム 205
4 消費としてのコレクション 211
5 憧憬の地への誘い 220
第7章 画聖アペレスを超えて 《ふたつの弧のある自画像》 225
1 いわゆる「ふたつの弧」 225
2 トロンプ・ルイユ批判 231
3 精神の自画像 234
エピローグ 237
1 破産後の蒐集活動 240
あとがき 243
年表 248
レンブラントの財産目録 262
註 292
人名索引 300 |