[目次]
はじめに III
凡例 VI
第1章 目的と手順2
第1節 問いかけの次元 2
第2節 問題の場と問い 3
第3節 社会言語学における「人為性」の位置づけ 9
3.1 言語政策・言語計画論 9
3.2 言語態度の研究 12
第4節 本研究の目的 17
第5節 手順・方法 19
第2章 理論的検討24
第1節 言語的衛生 24
第2節 言語管理の理論 30
第3節 言語イデオロギー 35
3.1 言語イデオロギー概念の生成 35
3.2 言語イデオロギーの意義 37
3.3 巨視と微視 38
3.4 争点@ イデオロギーと真実 41
3.5 争点A イデオロギーをどこに見出すか 44
第4節 理論的出発点と課題 47
第5節 事例研究の手順 51
第3章 ケルノウ語使用の堆積と言語イデオロギー54
第1節 言語復興の概要、先行研究および本研究の方法 54
1.1 ケルノウ語の「死」 54
1.2 復興運動のはじまりと進展 56
1.3 復興運動の目標と評価 60
1.4 先行研究 61
1.5 現地調査 63
第2節 ケルノウ語使用の堆積 64
2.1 本節の課題と方法 64
2.2 ケルノウ語の一体性 66
2.3 言語学習を要しない段階 67
2.3.1 単語レベル―固有名詞の継承と命名 67
2.3.2 文レベル―形式的(儀礼的)使用 70
2.4 言語学習段階 76
2.4.1 教材 76
2.4.2 学習形態 77
2.5 言語学習後の段階 78
2.5.1 教材依存段階 78
2.5.2 創造的使用段階 82
2.5.3 日常的使用段階 92
2.6 ケルノウ語使用の堆積構造 92
第3節 ケルノウ語のイデオロギー的位置づけ 95
3.1 本節の課題と方法 95
3.2 ケルノウ語復興運動のイデオロギー的位置づけ:先行研究より 96
3.2.1 地域意識の推進力としてのケルノウ語復興 96
3.2.2 地域主義の中のケルノウ語 102
3.3 言語イデオロギーの再検討に向けて 105
3.3.1 言語の中心性の持続と、より広い地域意識への位置づけ 105
3.3.2 政治性の展開 108
3.4 「触媒」から「資源」へ 113
第4節 ケルノウ語における「人為性」 114
4.1 ケルノウ語復興という現象 114
4.2 理論的含意―ソルブ語の事例研究に向けて 116
第4章 調査地域の概要、先行研究および本研究の方法120
第1節 カトリック・ソルブ地域の生成とソルブ語の中核域化 120
第2節 1945年以降のカトリック・ソルブ地域 125
第3節 教会との結びつきの強さ 129
第4節 先行研究 134
第5節 現地調査 137
第5章 カトリック地域のソルブ語使用の堆積139
第1節 本章の課題と方法 139
第2節 ソルブ語の一体性 140
第3節 言語習得・学習段階 144
3.1 家庭・近隣 144
3.2 幼児保育施設 146
3.3 学校 147
3.3.1 学校の形態とソルブ語の地位 148
3.3.2 授業時間、教育目標とその達成 154
3.3.2.1 A学級 155
3.3.2.2 B学級 160
3.3.2.3 高等教育 164
3.4 成人教育 166
3.5 言語習得・学習の段階構造 166
第4節 日常的な創造的使用段階 167
4.1 私的な場―家庭・近隣 167
4.2 半公的な場―職場、組織、団体 169
第5節 公的な状況的使用 175
5.1 村における公的な場―村祭りの例から 176
5.2 公共機関 180
5.3 出版 184
第6節 公的な制度的使用(1)−創造的使用 189
6.1 学校―授業用言語 189
6.2 教会の説教 193
6.3 ラジオ、テレビ 195
6.4 新聞、雑誌 196
第7節 公的な制度的使用(2)−形式的(儀礼的)使用 199
7.1 典礼言語としてのソルブ語 199
7.2 参加者の言語別構成 201
7.3 最大のソルブ語使用の場 204
第8節 象徴的使用 206
第9節 ソルブ語使用の堆積の構造 209
第6章 価値の競合―ソルブ語をめぐる言語イデオロギー215
第1節 本章の課題と方法 215
第2節 ソルブの平和主義―順応の言語イデオロギー 216
第3節 民族のかなめとしての言語―民族語イデオロギー 224
第4節 倫理的責務としてのソルブ語保持―民族運動の言語イデオロギー 229
第5節 社会主義のために―「マルクス・レーニン主義民族政策」とソルブ語 239
5.1 「マルクス・レーニン主義民族政策」におけるソルブ語の位置づけ 239
5.2 実質的促進から形式的促進へ 246
5.2.1 ソルブ政策の転換 246
5.2.2 授業用言語としてのドイツ語の拡大 251
5.2.3 ソルブ語授業への参加の自由化 253
5.3 社会主義のためのソルブ語 257
第6節 人権としての少数者保護―統一ドイツの政策 258
第7節 ソルブ語保持の神学―宗教化された民族語イデオロギー 259
7.1 教会の立場 260
7.2 教会と民族の結びつき 263
7.2.1 教会行事の民族的次元 264
7.2.2 「ソルブ性」の維持力としての教会 265
7.3 聖職者の民族的活動 267
7.4 カトリック・ソルブの組織 270
7.5 差異の継承と創造―ソルブ語の宗教刊行物 272
7.5.1 『カトリックの使者』誌 273
7.5.2 祈祷・聖歌集『ヴォサドニク』 275
7.5.2.1 構成上の差異 275
7.5.2.2 内容上の差異1―祈り編 276
7.5.2.3 内容上の差異2―聖歌編 283
7.5.2.4 まとめ 285
7.5.3 普遍性の中の独自性 285
7.6 課題としての言語 286
7.7 言語は手段か目的か 289
7.8 宗教的な掟としての言語保持―民族運動のイデオロギーの宗教的強化 293
7.9 民衆語の原則をこえて―カトリック教会の言語イデオロギーの民族的修正 298
7.9.1 典礼言語改革とその受容 298
7.9.2 司牧実用主義の修正 300
7.9.3 司牧実用主義の応用―中立主義は中立か 304
7.10 基準イデオロギーをこえるカトリック・ソルブの教会の言語イデオロギー 311
第8節 堆積への視点 312
第7章 言語活動の現場―ヴォトロウ教区から316
第1節 本章の課題 316
第2節 現地調査 318
第3節 ヴォトロウ教区の成立と教区の主要な村の概況 321
3.1 ヴォトロウ教区の成立 321
3.2 ヴォトロウ教区の主要な村の概略 323
3.2.1 ヴォトロウ 323
3.2.2 カネツィ 325
3.2.3 カシェツィ 326
3.2.4 ジュリツィ 327
3.2.5 クリピェツィ 328
3.2.6 中核、準中核、周辺 328
第4節 家庭での言語習得・使用 329
第5節 幼稚園 332
第6節 学校 335
6.1 通学先と学級区分 336
6.2 言語使用 338
6.2.1 A学級 338
6.2.2 B学級 341
6.3 ソルブ語を学び、ドイツ語を話す 353
第7節 日常的使用 354
第8節 団体・組織 362
8.1 ドモヴィナ 362
8.2 村クラブ 364
8.3 消防団 371
8.4 各団体の性格と言語使用 372
第9節 書かれたソルブ語 372
第10節 教会員と教会 376
第11節 司祭の地位と言語イデオロギー 381
11.1 教区の中心人物として 381
11.2 カトリック・ソルブの聖職者として 382
11.2.1 カトリック・ソルブのための召命 382
11.2.2 私的生活への介入 385
11.2.3 公的行事への介入 387
第12節 ミサ 388
12.1 ミサの言語使用 388
12.1.1 平日のミサ 388
12.1.2 主日ミサ 389
12.1.2.1 主日ミサの時間・言語の変遷と現状 390
12.1.2.2 言語的内部構成の違い 393
12.1.2.3 ミサの言語と参加者の言語 396
12.1.3 調整された統合 398
12.2 ミサにおける言語イデオロギー 399
第13節 ミサ以外の教会行事 402
13.1 初聖体拝領への準備教育 402
13.1.1 参加者構成 403
13.1.2 言語使用とその意義 405
13.1.3 微細なソルブ語促進活動 410
13.2 祈祷会、家庭訪問 411
13.3 教区役員会 414
13.4 聖歌隊、演劇 415
13.5 騎馬行列 418
13.6 排除と統合によるソルブ語空間の最大化 424
第14節 ソルブ語使用の原動力としての教会 425
第8章 新たな理論化に向けて430
第1節 言語活動による「資源」の創出 430
第2節 「人為性」の理論的位置づけについての展望 434
注
第1章 441
第2章 448
第3章 452
第4章 466
第5章 472
第6章 494
第7章 526
第8章 551
参考文献 554
地図
地図3?1 コーンウォール 53
地図3?2 成人向けケルノウ語講座の分布分布 79
地図4?1 ソルブ居住地域 119
地図4?2 カトリック・ソルブ地域 121
地図4?3 ソルブ語地域の中のカトリック・ソルブ地域 124
地図5?1 ソルブ語教育を行う学校分布 149
図表
表3?1 ケルノウ語の衰退 55
表3?2 フィッシュマンの逆行的言語取り替え(RLS)の段階モデル 65
表3?3 ゴルセスの言語使用の分類 71
表3?4 ゴルセス礼拝の言語使用の分類 75
表3?5 ケルノウ語雑誌一覧 83
表3?6 ケルノウ語話者数の推移 89
表3?7 ケルノウ語検定試験合格者数の推移 91
表3?8 コーンウォール・アイデンティティの過程 97
表3?9 コーンウォールへの移住者数の推移 103
図3?1 ケルノウ語合宿・遠足での車座 86
図3?2 ケルノウ語における言語使用の堆積の概念図 93
図3?3 言語使用と言語イデオロギーの相互作用 116
表4?1 カトリック・ソルブ教区と教会員数 123
表4?2 ウジツァ地方中部・北部の人口推移 123
表4?3 カトリック・ソルブ地域の主要な村の人口の推移 123
表4?4 カトリック・ソルブ地域の教会員数の推移 132
表4?5 カトリック・ソルブ地域の主日ミサ出席者数及び出席率の推移 133
表4?6 カトリック・ソルブ地域の成年式出席者数及び出席率の推移 133
表5?1 現在のソルブ学校および生徒数 151
表5?2 ソルブ語授業参加者総数の変遷 154
表5?3 第七実施規定前後の郡ごとのソルブ語授業参加者数 154
表5?4 A、B学級の時間割における主要言語科目の週あたりの授業時間数の変遷 156, 157
表5?5 ルジャント自治体におけるソルブ語使用 168
表5?6 カトリック地域で(も)活動するソルブ団体 173
表5?7 カトリック・ソルブ地域の村祭りに関するソルブ新聞の記事 176
表5?8 カミェンツ郡の各議会構成と使用言語 183
表5?9 ソルブ語の造成度 185
表5?10 A学級の週あたりの授業時間数と使用言語 191
表5?11 ミサの言語使用の型の分類 192
表5?12 ソルブ語の新聞・雑誌一覧 198
表5?13 騎馬行列参加者数の変遷 206
図5?1 ソルブ語における言語使用の堆積の概念図 210
表6?1 ソルブ民族意識の構成要素 228
表6?2 ソルブ語とドイツ語の祈祷・聖歌集の目次 276
表6?3 「諸原則」における言語関連規定の内容別分類 286
表7?1 ヴォトロウ教区教会員統計 320
表7?2 ヴォトロウ教区の主要な村のカトリック教徒とソルブ語話者数 329
表7?3 20才未満の子どもの同居する家庭の言語的構成と言語使用傾向 331
表7?4 ヴォトロウ教区からパンチツィ・クコウのソルブ学校に通う生徒数 337
表7?5 パンチツィ・クコウ生徒の言語能力自己評価 338
表7?6 パンチツィ・クコウ生徒の言語使用自己評価 339
表7?7 パンチツィ・クコウA学級生徒の級友との言語使用自己評価 340
表7?8 5B授業内容 343
表7?9 ヴォトロウ教区4村における代表的なソルブ語新聞・雑誌購読部数 376
表7?10 ヴォトロウ教会のミサの時間と使用言語 389
表7?11 騎馬行列のドイツ語化反対の自由回答一覧 419
図7?1 若者クラブの参加者と使用言語 358
写真7?1 ヴォトロウ教会と司祭館 317
写真7?2 ヴォトロウの入り口の看板 373
写真7?3 クリピェツィに向かう道路の標識 373
表8?1 ケルノウ語使用の各段階の特徴 436
表8?2 ソルブ語使用の各段階の特徴 436
資料
資料3?1 ケルノウ語合宿参加者アンケート 582
資料3?2 ゴルセス式次第および言語使用 584
資料3?3 ゴルセス礼拝式次第および言語使用 585
資料3?4 主要なケルノウ語教材 586
資料3?5 コーンウォール州議会のケルノウ語に関する政策声明 587
資料4?1 カミェンツ郡における避難民の数と割合 588
資料5?1 カトリック・ソルブ地域の教会員の結婚数およびカトリック同士の比率 589
資料5?2 現行のソルブ学校時間割 590
資料5?3 カトリック・ソルブ宗教文献一覧 592
資料5?4 カトリック・ソルブの宗教・民族教育の諸原則 596
資料5?5 カトリック・ソルブ地域ミサ時間一覧表 599
資料6?1 「自治体、民族、国家のために」 600
資料6?2 シュライバー司教説教―カトリック教会の言語観について 601
資料7?1 ヴォトロウ教区におけるアンケート 602
資料8?1 言語使用の堆積の立体図 604 |