美術カタログ論
記録・記憶・言説

[著者]島本浣

美術カタログの歴史と理論に初めて挑んだ野心的労作!
17世紀の誕生期から20世紀初頭までのフランスにおける美術カタログを探査しながら、美術の記録とその表象を解析する。

[書評]
《読売新聞》書評欄、2005年10月16日、評者:三浦篤氏
《産経新聞》書評欄、2005年10月3日、評者:藤原貞朗氏
《日本経済新聞》書評欄、2005年9月18日、評者:栗田秀法氏
《日本経済新聞》「今を読み解く〜岐路に立つ公立ミュージアム」、2005年9月4日、記者:木下直之氏

定価=本体 4,800円+税
2005年7月30日/A5判上製/452頁/ ISBN978-4-88303-160-3


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[目次]

プロローグ  9


第1部 記録・記憶としてのカタログ

I 章 美術カタログ ――定義 23

1 リストとしてのカタログ 23
2 書物のカタログ、美術品のカタログ 27
3 カタログと目録(inventaire) 30
4 美術カタログの呼び名 33

II章 競売カタログ 37

1 十八世紀パリの競売会 38
2 十八世紀の競売カタログ 55
3 十九世紀の競売カタログ 82

III章 展覧会カタログ ――サロンを中心に 95

1 サロン 96
2 サロン以外の美術展覧会 104
3 展覧会カタログ 115

IV章 美術館カタログ ――ルーヴルを中心として 141

1 ルーヴルと美術館 142
2 王室コレクションのカタログ 150
3 ルーヴル美術館のカタログ 162

V章 カタログ・レゾネ(作品総目録)、画集 181

1 カタログ・レゾネという言葉 182
2 最初のカタログ・レゾネ 186
3 ヴァトーのカタログを中心に ――作品総目録のひとつの歩み 193


第2部 言説としてのカタログ

VI章 空間の表象、表象の空間、インデックス的空間 215

1 空間の表象 216
2 表象の空間 222
3 インデックス的カタログ 230

VII章 愛好家という現象 ――十八世紀の新しい美術趣味とコレクション 235

1 好事家、コネスゥール、愛好家 237
2 デザリエ・ダルジャンヴィルの手紙 244
3 十八世紀パリの市場とコレクション術 251
4 ド・ピールと「見る」ことの論理 268

VIII章 カタログと美術史 277

1 十八世紀のカタログと美術史 280
2 十九世紀、二〇世紀のカタログと美術史 306

IX章 カタログとタイトルの誕生 319

1 絵のタイトルの条件 321
2 十九世紀後半の競売カタログと印象派展カタログ 324
3 十八世紀のリヴレ 328
4 ヴィヨのカタログ 334
5 複製版画とタイトル 339
6 再びヴィヨのカタログから 348

X章 描写(description)と図版 351

1 記述と描写 352
2 十八世紀の競売カタログにおける描写 353
3 描写をめぐって 364
4 十九世紀のカタログと図版 374

エピローグ ――大塚国際美術館にて 393

あとがき 408
注 i
参考文献 xviii
人名索引 xxxiii


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