批判的社会語用論入門
社会と文化の言語

[著者]ヤコブ・L・メイ
[訳者]小山亘

語用論の社会学的転回

社会と文化、権力とアイデンティティーの視座から、「ことば」の実践に切り入り、現実の社会から遊離した「言語」研究の軛から、「語用論」と「ことば」を解き放つ「批判的社会語用論」の全体像。

定価=本体 5,500円+税
2005年10月31日/A5判並製/372頁/ ISBN978-4-88303-168-9


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[目次]

  日本語版への序文 010
  改訂版への序文 013

第1部 基礎概念
   第1章 語用論の定義 022
     1.1節 予備的考察 022
     1.2節 語用論:定義と境界設定 027
     1.3節 語用論の実践的使用価値 034
   第2章 語用論の諸問題 045
     2.1節 言語理論の「ゴミ箱」としての語用論 045
     2.2節 境界なき言語学者達 048
     2.3節 哲学者、普通の人々、日常の言語 050
     2.4節 猫とアヒルについて 054
     2.5節 言語学と現実世界:前提 057
     2.6節 言語使用者たちの世界 061

第2部 ミクロ語用論
   第3章 コンテクスト、推意、言及指示 070
     3.1節 コンテクスト 070
     3.2節 推意 079
     3.3節 言及指示と談話内的照応 090
   第4章 語用の諸原理 108
     4.1節 原理と規則 108
     4.2節 幾つかの原理についての論議 110
     4.3節 グライス再考 131
   第5章 発話行為 144
     5.1節 歴史と導入 144
     5.2節 約束 152
     5.3節 発話行為動詞 164
     5.4節 間接的発話行為 175
     5.5.節 発話行為の分類 184
   第6章 会話分析 205
     6.1節 会話とコンテクスト 205
     6.2節 発話行為から会話へ 206
     6.3節 会話で何が起こるのか? 209

第3部 マクロ語用論
   第7章 メタ語用論 258
     7.1節 客体言語とメタ言語 258
     7.2節 語用論とメタ語用論 261
   第8章 語用実践行為307
     8.1節 語用実践行為とは一体なにか? 307
     8.2節 幾つかの事例 310
     8.3節 語用実践行為の定義 314
     8.4節 コンテクストの中の語用実践行為 326
   第9章 文学語用論 356
     9.1節 導入部:作者と読者 356
     9.2節 作者と語り手 358
     9.3節 テクストの装置 361
     9.4節 声と「視点」 373
     9.5節 語用実践行為としての読書 379
   第10章 諸文化の語用論390
     10.1節 導入部:なにが問題なのか? 390
     10.2節 文化の中の語用論的諸前提 392
     10.3節 自文化中心主義とその不満 395
     10.4節 幾つかの好例 399
   第11章 語用論の社会的な諸様態 430
     11.1節 言語学と社会 430
     11.2節 世界をことばにすること 448
     11.3節 語用論と社会的闘争 458
     11.4節 結論 475
   終章 沈黙と彗星について 489

     原註 495
     訳註 516
     参考文献 521
     訳者あとがき:批判的社会語用論とは何か 537
     事項索引 547
     人名索引 560


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