第一章 《画家のアトリエからの眺め》 17
1 画家のアトリエ 21
2 「右窓」と「左窓」からの風景 26
3 演出された牧歌的雰囲気 34
4 フラグメントの機能 39
5 「窓」の物語の生成と「四季の循環」 47
6 視覚性と作品 64
第二章 フリードリヒの「抽象」 69
1 視覚と構成の風景画 76
2 《大狩猟場》 88
第三章 リューゲン島の風景 自然、主体をめぐる言説 99
1 《リューゲン島の白亜岩》 107
2 リューゲン島と崇高 111
3 《海辺の修道士》、作品と批評 116
第四章 北方の風景 トポグラフィーとアイデンティティ 125
1 《氷海》と《ヴァッツマン山》 127
2 フリードリヒの政治性≠ニその受容 143
第五章 観照の美学から新しい美学へ 151
1 透かし絵 151
2 画家の制作風景 162
第六章 「ドイツ一〇〇年展」
フリードリヒの再発見≠ニナショナル・ギャラリー(ベルリン) 167
1 ナショナリズムの表象装置としてのナショナル・ギャラリー 169
2 ナショナル・ギャラリーの「儀式」的演出 171
3 フーゴー・フォン・チューディの改革 175
4 「ドイツの一〇〇年展」 179
5 「一〇〇年展」におけるフリードリヒの再発見 186
6 「一〇〇年展」以降のフリードリヒ受容の転換 193
第七章 メランコリーとロマン的イロニー
フリードリヒから今日のドイツ美術へ 195
1 ドイツ美術におけるメランコリーのアクテュアリティ 197
2 フリードリヒのメランコリー 201
3 連邦議会議事堂の《フリードリヒのメランコリー》 207
4 アンゼルム・キーファーの歴史的回顧 211
5 ゲルハルト・リヒターの倒壊的≠ネ美的ロマン主義 219