[目次]
序 パース記号論、ボアス人類学、フンボルトの宇宙誌、あるいは「文化と自然」について 009
第1章 社会記号論と言語人類学:全体、再帰、批判、歴史
第1節 導入 020
(1)概要 020
(2)「言語学」と「人類学」の間:言語人類学とパース記号論 030
第2節 言語人類学・社会記号論とは何か? 037
(1)言語人類学、及び「言語と社会」に関わる関連諸分野:重複と差異 037
(2)「記号論」の基礎:概要 041
(3)指標記号 042
(4)類像記号と象徴記号 045
(5)記号の第二分類:<一回的な出来事>記号と<規則・タイプ>記号 052
(6)記号論の射程:言及指示と社会行為の一般理論 054
(7)言語人類学と記号論の起源:新カント主義と近代的合理性 055
(8)近代、未開の思考、コロニアリズム 069
(9)言語人類学、アメリカ、内在的批判 072
(10)アメリカ言語人類学の歴史 073
(11)言語人類学の社会史:思想、社会、歴史 080
第3節 日本的コンテクスト:民俗学、民族学、人類学、生態人類学、インタラクション学派 088
第4節 英米的コンテクスト 人類学、言語学、記号論 130
(1)英国の社会人類学 130
(2)アメリカ人類学 137
(3)アメリカ言語学 148
(4)記号論 153
(5)パース、ヤコブソン、言語人類学 156
第5節 本書の構成 163
第2章 現代言語人類学の射程:言語構造から、語用、文化コスモロジー、言説分析まで
(榎本剛士・永井那和と共著)
第1節 本章への導入、及び、本章の概要 196
第2節 「コミュニケーション・モデル」と現代言語人類学:社会文化的「出来事」としてのコミュニケーション 201
(1)情報理論的・サイバネティクス(機械論)的モデル 201
(2)ロマン・ヤコブソンによる「6機能モデル」 207
(3)現代言語人類学における「出来事モデル」 219
第3節 オリゴに投錨されたコミュニケーションの全体:文法からコミュニケーションの此岸、そして彼岸まで 228
(1)名詞句階層とは? 228
(2)社会言語空間は、オリゴを中心に、同心円状に拡がっている 239
第4節 言語人類学的事例研究 243
(1)名詞句階層から社会指標性へ 243
(2)欧州諸語のT/V体系の使用の切り替え、さらに呼びかけ行為一般に見るレジスター現象 253
(3)タイの村の文化コスモロジー:タンバイアの研究に見る、「食う、住む、交わる」の構造的相同性 270
(4)ミクロコズムとマクロコズム:アイコニズムの中世宇宙 287
(5)日本近代文学における近代主義的コスモロジー:言説分析を通して 309
第5節 おわりに 333
第3章 メタ言語学としての史的社会記号論:
社会、教育、言語理論の近現代、あるいは、言語帝国主義と言語ナショナリズムの系譜学
第1節 導入 344
第2節 問題設定 言語と言語研究の現在 345
第3節 メタ言語理論の導入:北アメリカ言語人類学の社会記号論 349
第4節 近現代の歴史的背景 中世後期から19世紀まで 358
第5節 音声学、改良運動、自然主義的方法 372
第6節 英国の機能構造主義と状況的言語教授法(SLT) 383
第7節 アメリカの新ブルームフィールド主義とオーディオ・リングァリズム 390
第8節 後期近代と歴史哲学 概要と理論的導入 400
第9節 後期近代:語用論とコミュニカティヴ・アプローチの現代 405
第4章 記号言語理性批判序説:記号論の「可能性=終焉」のかくも長き不在
第1節 導入 434
第2節 記号論の終焉は可能か? 435
第3節 近代人間学の系譜、あるいは、最後の末人達の文化史 438
第4節 近代記号論的人間学の基礎論:象徴記号の帝国の憲法=構成原理 452
第5節 記号言語の牢獄の誕生英語の近代と近代の記号論 457
第6節 記号論の終焉=可能性の不在、あるいは凍りついた弁証法 469
第5章 意味と出来事:現代記号論の系譜
第1節 導入 472
第2節 語用論とは何か? 475
第3節 意味論的伝統 479
第4節 社会科学的(語用論的)伝統 488
第5節 語用論〔Pragmatics〕、プラグマティシズム、実践〔practice〕の社会記号論 496
第6節 言語人類学の系譜 ボアスの宇宙誌的伝統 505
あとがき 524
索引 528
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