[目次]
序文 8
第1部 絵画空間の哲学 15
第1章 遠近法とは何か 20
1 遠近法以前の奥行表現 20
2 遠近法はいつはじまったのか 24
3 遠近法の諸側面 31
第2章 科学革命と遠近法 42
1 空間の無限性 42
2 自然の幾何学 45
第3章 遠近法の世界観的意義 49
1 空間の神聖化 49
2 空間の世俗化 55
3 遠近法の歴史の見直し 59
4 イタリア・ルネッサンス期のもう一つの見方 64
5 バロックの遠近法 69
第4章 近代絵画における遠近法からの離反 76
1 印象派の空間 76
2 セザンヌと二十世紀絵画の空間 79
3 近代生活の画家たち 86
4 相対性理論の時代の絵画 90
第5章 奥行の哲学的考察 96
1 始元的奥行 96
2 奥行の間主観性 101
第6章 東洋の遠近法 106
1 水墨画の遠近法 106
2 倭絵の空間 112
第7章 現代における遠近法 119
第2部 ルネッサンスの美術 123
1 ジオットとルネッサンス 125
2 世界と人間の発見 128
3 ルネッサンスの普遍性の相対化 136
4 ミケランジェロの『ロンダリーニのピエタ』 141
第3部 ドイツ観念論における芸術の位置 151
1 カントの美の哲学 154
2 シェリングにおける自然と芸術 157
3 ヘーゲルにおける理念としての芸術 162
4 芸術の理想 @身体 164
5 芸術の理想 A人倫 167
6 芸術様式の三段階 172
7 『精神現象学』における芸術 174
8 芸術作品の創作 176
9 神々の変貌 181
10 今日におけるヘーゲルの『美学』 185
第4部 近代日本における西洋体験――岸田劉生の場合 189
第1章 西洋の音、西洋の色 190
1 翻訳文化 190
2 根付の国 195
3 縮み志向の日本人 202
第2章 岸田劉生 208
1 洋画の移入 208
2 白樺派と後期印象派 211
3 ゴッホ 216
4 クラシックへの回帰 219
5 北方ルネッサンス 222
6 絵画論 228
7 装飾の美 230
8 写実の美 235
9 ファン・アイク 240
10 東洋への回帰 244
11 初期肉筆浮世絵 248
12 挫折の物語 255
あとがき 258
注 i
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