[目次]
地図 8
「よきサマリア人」の譬え 図像解釈からみるイエスの言葉
凡例 12
はじめに 13
第1章 福音書における譬えの位置と図像化された譬え 19
1.1 福音書におけるイエスの譬えの位置 20
1.2 キリスト教美術におけるイエスの譬え図像の位置 24
1.2.1 象徴、寓意的・形象的表現と譬え図像 24
1.2.2 言語テクストと画像イメージとの相互関連 34
1.3 イエスの譬え図像概観 40
1.3.1 カタコンベや石棺の譬え図像 40
1.3.2 聖堂内の譬え図像 43
1.3.3 写本芸術の譬え図像 47
1.4 小括 57
第2章 「よきサマリア人」の譬えとその釈義テクスト 61
2.1 「よきサマリア人」の譬えのテクスト 61
2.1.1 譬えのコンテクスト 61
2.1.2 譬えの内容(ルカ福音書10,25-37) 62
2.1.3 「よき」サマリア人 67
2.2 「よきサマリア人」の譬えの釈義テクスト 69
2.2.1 東方(ギリシア語・シリア語系)の伝統 70
2.2.2 西方(ラテン語系)の伝統 84
2.3 小括 93
第3章 西ヨーロッパおよびビザンティンにおける「よきサマリア人」の譬えの図像化 95
3.1 視覚化されたモティーフ 97
3.2 表現方法 103
3.3 物語構造と表現形態 107
3.4 図像学的伝承と編集 111
3.5 補論 ビザンティン問題 119
「葡萄園の労働者たち」(マタイ20,1-16) 121
「悪しき農夫たち」(マタイ21,33-44; マルコ12,1-11; ルカ20,9-18) 125
第4章 「よきサマリア人」の譬え図像の意味と解釈 135
4.1 寓意的および予型論的図像化 137
4.1.1 『ロッサーノ福音書』 139
4.1.2 『ハインリヒ獅子公の福音書』 143
4.1.3 『ビーブル・モラリゼ』 150
4.1.4 シャルトル、ブールジュ、サンスのステンドグラス 156
4.2 終末論的コンテクストにおける譬え図像 167
4.2.1 ブルクフェルデンとサンタンジェロ・イン・フォルミスの聖堂壁画 169
4.2.2 「最後の審判」図と組み合わされた譬え図像 176
4.3 救済史的観点に基づいて描かれたビザンティン美術の譬え図像 182
4.3.1 後期ビザンティンおよびポスト・ビザンティン美術における寓意的要素 182
『セルビア詩編』、『トミッチ詩編』 183
アギオス・ニコラオス・トン・フィランスロピノン修道院壁画 186
寓意的な図像化 189
4.3.2 四旬節の典礼と関連する譬え 194
「トリオディオン」 194
詩編写本と譬え図像 199
4.3.3 「天上の典礼」図と組み合わされた譬え図像 202
ビザンティンの聖堂壁画装飾 202
聖体礼儀 203
「使徒たちの聖体拝領」と「典礼を執り行う司祭たち」の図像 205
「天上の典礼」の図像化 208
聖体礼儀の意味 211
「天上の典礼」図と「よきサマリア人」の図像のコンテクスト 213
4.3.4 「証しの幕屋」図と組み合わされた譬え図像 218
クルテア・デ・アルジェシュ修道院 218
4.3.5 『絵画指南書』の記述 223
4.3.6 補論 ビザンティン美術における典礼化 225
第5章 「よきサマリア人」の譬え図像における送り手と受け手の呼応作用 229
5.1 譬え図像の多義的構造 230
5.2 譬え図像が同時代の受け手に及ぼす作用 240
第6章 譬えの語りおよび譬えの図像によるコミュニケーション 247
6.1 イエスの譬えと譬え論 248
6.1.1 イエスの譬えと神の国の奥義 248
マルコ福音書の記述 248
マタイ福音書の記述 252
6.1.2 中世における譬え論 255
隠された意味・多層的な解釈 255
霊的教えのための譬え 256
隠喩と奥義 258
謎と謎論 261
6.2 譬え図像の特質 264
6.3 中世の情報スタイルとキリスト教美術 270
結び 277
「よきサマリア人」の譬え 作品例カタログ
凡例 286
掲載作品一覧 287
写本挿絵(cat. 1〜cat. 26) 293
壁画(cat. 27〜cat. 52) 371
ステンドグラス(cat. 53〜cat. 58) 419
浮彫り彫刻(cat. 59) 433
典礼用工芸品(cat. 60〜cat. 62) 437
その他(cat. 63) 447
あとがき 449
イエスの譬え図像一覧 (巻末)
6〜12世紀の写本挿絵におけるイエスの譬え図像一覧 (巻末)
索引(事項/人名/作品) 001
参考文献 017
注 053
掲載図版出典一覧 091 |