[目次]
序論 7
第1章 パリに顕れるビザンティン
サン=ヴァンサン=ド=ポール聖堂に見る様式選択とヒエラティック・モード 21
T 問題提起 22
U 壁画プログラムの変更 28
V 多彩色建築とモザイク 40
W 建築家と画家の共同制作 49
X ビザンティンという評価 56
第2章 オリエント化されるキリスト教世界
テオドール・シャセリオーのサン=ロック聖堂洗礼盤礼拝堂壁画に見る性差と人種 65
T 問題提起 66
U 壁画のプログラム 69
V 聖フィリポの図像とハーレム 73
W 聖ザビエルの図像とインド 89
X 差別的言説の誘発 100
第3章 聖性と写実
レオン・ボナの《キリスト》に見る身体と階級 109
T 問題提起 110
U サロン評に於ける階級的身体観 113
V 受容の背景 126
W ユイスマンスのグリューネヴァルト評 136
第4章 幻視としてのイコン
ギュスターヴ・モローの《出現》に見る聖と俗 149
T 問題提起 150
U 制作過程とサロメ図像 157
V イメージ・ソースと効果 173
W 幻視の図像 189
X 枠外への作用 202
第5章 モザイクとしての様式
モーリス・ドニの《カトリックの神秘》に見る点描とヒエラティック・モード 213
T 問題提起 214
U クロワゾニスムと点描 219
V 平面的賦彩とヒエラティック・モード 227
W 点描とモザイク 231
X モザイクの復興 238
Y ヒエラティック・モードとしてのモザイク 246
補論 明治期「理想画」のモード選択
黒田清輝《智、感、情》の周囲 253
T 聖性と油彩 254
U 黒田清輝とヒエラティック・モード 262
V 黒田と壁画の理念 277
W 黒田後の理想画 284
結論 309
あとがき 319 註 1
参考文献一覧 44
図版のクレジット及び出典 72
索引 77 |