[著者]竹村民郎
二十世紀初頭日本はどのような時代を迎えようとしていたのか。大量消費社会の萌芽的形成、大衆文化の登場、デモクラシーと軍国主義の交錯する1920年代とその境界諸領域の問題を「モダニズムと世界意識」を切り口に照射するあたらしい社会史。 「世界一周の夢を実現したパイオニア群像」「孫文の日中経済同盟論とその周辺」ほか。
定価=本体 5,800円+税 2012年1月25日/A5判上製/544頁/ISBN978-4-88303- 302-7
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[目次]
一九世紀末葉日本における海洋帝国構想の諸類型──創刊期『太陽』に関連して 7 一九世紀末葉ハワイにおける日本人移民社会の日本回帰 ──多民族社会における日本人移民のアイデンティティ形成に関連して ?31 世界一周の夢を実現したパイオニア群像──東京・大阪両朝日新聞社主催「世界一周会」によせて 71 大阪・神戸開港と余暇社会の形成 第五回内国勧業博覧会の開催 123 近代日本における知識人のアジア認識──瀧川辨三、儀作のアジア観を中心として 165 二〇世紀初頭わが国の都市における国際認識の成立過程──日中経済同盟問題に関連して 217 孫文の日中経済同盟論とその周辺──瀧川辨三、儀作の実業思想に関連して 253 一九二五年中国東北部で開催された大連勧業博覧会の歴史的考察──視聴化された満蒙 283 科学と芸術の間 池田菊苗と夏目漱石の場合 333 一九二〇年代日本における──大量消費社会の萌芽的形成とイノベーション 353 一九二〇年代における鉄道の時間革命 自動連結器取替に関連して 387 潰えた政党政治のシナリオ 417 「大正文化」の断面 431 一九二〇年代日本の未来論 461 棋士集団の誕生 481 晶子明星 493 中村真一郎と田端 499 対談 田端文化村を語る 近藤富枝×竹村民郎 511
初出一覧 533 あとがき 536