[目次]
はじめに iii
1. 社会学のまなざし 1
まなざし@ 「近現代を特殊な時空としてみる」 1
近現代限定 1
世襲身分を前提としない 2
歴史教育の欠陥 4
「社会」と「世間」への特殊なまなざし 5
なぜ、近現代における社会/世間は、スポットをあてる価値をもつか? 8
まなざしA 「自由は不自由」 11
なにがおきても不思議でないはずなのに 11
「男物/女物」 14
「分化」の常識 15
少数派へのめくばり 17
まなざしB かわらない社会がなぜかわる 19
微視的変動がつみかさなると…… 19
変動のきざしをかぎわける 21
まなざしC 「常識」をうたがう 22
「常識」は真理か 22
「正常」「異常」の境界線 25
社会学は「非常識」 26
まなざしD 人間行動をとりまく社会の産物とみなす 28
本能だけでは説明できない 28
特定の言語をはなすようにはプログラミングされていない。生殖も文化 30
まなざしE くりかえされる現象を善悪等の判断をひかえて直視 する 33
「社会的事実」を直視する 33
急速な自殺率低下は 異常 事態 35
まなざしF 「いま・ここ」を「いつか・どこか・なにか」とくらべる 36
まなざしG 「理念型」と「本質主義」 39
「理念型」―タイプをみちびきだす 40
「本質主義」=過度の一般化を極力さける 43
まなざしH 普遍的真理の探究は断念して、探求目標を限定する 45
まなざしI 可能なかぎり、現実を可視化する 47
データの透明性の確保 47
さまざまな社会学 48
まなざしJ 社会学の「ねらい」 51
さがしもとめるものは 51
なんのために 53
2. 社会学という「知のわくぐみ」 55
わくぐみ@ 社会変動論:「現代社会」という、流動しつづける時空 55
わくぐみA 役割論/ライフコース論:「現代社会」のなかで激動する人生 58
わくぐみB 社会学的身体論:「現代社会」のなかで激変する心身 60
3. 知の回路 63
回路@ 自由と平等をめぐる社会現象:自由主義/資本主義/福祉社会 63
市場原理主義者の「常識」? 64
弱者救済策という配慮 66
優勝劣敗原則は貫徹されない 68
回路A 産業社会の動態:産業革命/グローバリゼーション/マクドナルド化 69
「技術革新」―人口増加と輸送速度 69
農業・畜産業・水産業の工業化 71
複製技術 73
オートメーション化 74
グローバリゼーション 76
グッズ(goods)・バッズ(bads)の大量拘束移動 80
軍事関係者・被災者の大量移動 82
マクドナル化 84
回路B 優生思想とその周辺:血統意識/民族意識/国民意識 88
共同幻想としての血統意識 88
「人種」「民族」? 92
国民? 93
回路C 合理化の非合理性:超合理化社会/リスク社会/
不安社会 (官僚制とNIMBYがもたらすブラックボックス) 95
超合理化社会 95
グローバル化のリスクとNIMBY 98
不安と拝外主義 102
風評の伝言ゲーム 104
監視社会化 108
回路D 加速・濃縮化と分散・孤立化:バベル化/ガラパゴス化/ 情報格差 109
現代の「バベルの塔」 109
ガラパゴス化―つぎつぎ誕生する現代の「ムラ」 114
回路E ドラマとしての社会:「老若男女」による舞台と、みえないシナリオ 117
役割を演じる 117
虚構のドラマが「お手本」に 120
ステレオタイプ化した役割 125
回路F 社会のなかのライフコース:人生をくみたてる保育/教育/修行/引退 130
保育の時間 130
教育文化の変動 133
学歴インフレ 136
「みならい」期間の長期化と現役引退 138
「おひとりさま」期間 142
回路G パフォーマンス (スポーツ/ダンス/ショー) の政治経済学 143
スポーツは人間の本能か? 144
身体技法文化の制度的整備化 146
身体技法文化の政治性 149
健康志向のシンボル化 151
回路H 濃縮・膨張する心身:身体加工/薬物/ペットロス/心理主義 156
「不老長寿」志向 156
身体加工 159
印象操作 161
「外見至上主義」と変身願望 163
ヘルシズム 169
ペットロス 173
回路番外編 ジダンの頭突き問題 177
4. 社会学という「知の回路」のための10冊 183
参考文献 187
あとがき 198
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