著訳者紹介


*データは原則として刊行時のものです*

 

ましこ・ひでのり

1960年茨城県うまれ。東京大学大学院教育学研究科博士課程修了(博士:教育学)。日本学術振興会特別研究員などをへて、現在、中京大学教養教育研究院教授(社会学)。主要著作:『日本人という自画像』、『ことばの政治社会学』、『増補新版 イデオロギーとしての「日本」』、『あたらしい自画像』、『増補新版 たたかいの社会学』、『幻想としての人種/民族/国民』、『知の政治経済学』、『社会学のまなざし』、『愛と執着の社会学』、『加速化依存症』、『ゴジラ論ノート』、『コロニアルな列島ニッポン』、『言語現象の知識社会学』、『あそび/労働/余暇の社会学』『アタマとココロの健康のために』『身体教育の知識社会学』『アンチウィルスソフトとしての社会学』(以上単著、三元社)。共著に「社会言語学」刊行会編『社会言語学』(1-20号+別冊3)、真田信治・庄司博史編『事典 日本の多言語社会』(岩波書店)、前田富祺・野村雅昭編『朝倉漢字講座5 漢字の未来』(朝倉書店)、『ことば/権力/差別』(三元社、編著)、『行動する社会言語学』(三元社、共編著)ほか。 (2021年7月現在)

 

[ましこ・ひでのりの書籍一覧]


[単著]

アリバイ工作社会

「ブルシット・ジョブ」論の再検討

[著]ましこ・ひでのり

コロナ禍で浮上した医療関係者などエッセンシャルワーカーの存在は、社会に必要な労働を「シット・ジョブ」とし、社会的に無意味ないし有害な職務が不当に高収入という「職業威信スコア」=逆説をも浮上させた。デヴィッド・グレーバー『ブルシット・ジョブ論』の再検討から「クソどうでもいい仕事」の本質をあぶりだす。

[書評・紹介]
《週刊読書人》2021年11月5日号、評者:池田雄一さん

定価=本体 2,000円+税
2021年7月20日/四六判・並製/256頁/ISBN978-4-88303-531-1

アンチウイルスソフトとしての社会学

アタマとココロの健康のために U

[著者]ましこ・ひでのり

差別、ヘイトスピーチ、ハラスメントなど、ヒト=宿主に寄生することで自他に対し暴力性を発症する社会的ウイルス。「男尊系」「アンチ思想的多様性系」「コロニアリズム系」など種々多様なウイルスの理念系を網羅し、その感染対策ワクチンとして、社会学や人類学・障害学、ジェンダー論やクィアスタディーズなどを駆使したファイアウォールを提起する。

定価=本体 1,600円+税
2020年9月30日/四六判並製/160頁/ISBN978-4-88303-514-4

身体教育の知識社会学

現代日本における体育・食育・性教育・救急法等をめぐる学習権を中心に

[著者]ましこ・ひでのり

競技スポーツ等の身体運動は「健全なる精神」の育苗装置。知育・徳育の基盤こそ体育。――これら、うたがわれることのない図式こそ、知性の欠落にもとづく思考停止、無責任な楽観主義の産物というべきだろう。自明視されてきた「身体教育」の本質を再検証し、栄養学・性教育・救急法などをふくめた保健体育・家庭科ほか「広義の体育」が本来はらむ可能性を提起する。

定価=本体 2,800円+税
2019年8月10日/A5判並製/240頁/ISBN978-4-88303-491-8

アタマとココロの健康のために

社会学的知の実践:レイシズム・ミソジニー感染防止ワクチンとハラスメント依存症治療

著者ましこ・ひでのり

差別、ヘイトスピーチ、ハラスメントなど社会的ウイルスから身をまもり、被害者/加害者にならないための社会学 
ヒト(宿主)に寄生することで暴力性を発揮させる社会的ウイルスに感染しないこと、発症しないようにおさえこむにはどうしたらいいのか。「レイシズム系」「男尊系」「階級差別」「独善的潔癖症」「アンチ思想的多様性」「コロニアリズム系」の各ウイルスの感染経路をたち、パンデミックをひきおこさないためになすべき方策を考えていく。

定価=本体 2,200円+税
2018年12月15日四六判並製/224頁/ ISBN978-4-88303-470-3

あそび/労働/余暇の社会学

言語ゲーム・連字符カテゴリー・知識社会学を介した行為論

[著]ましこ・ひでのり

遊ぶ/はたらくことで、現代人は一体なにをやっているのか?
「連字符(ハイフン)社会学」(マンハイム)と「理念型」、そして「言語ゲーム」「家族的類似」(ヴィトゲンシュタイン)など社会学/哲学の提供してきた視座から、《あそび》と《しごと》の多義性・連続性をあきらかにすることで、労働/遊戯/余暇の本質を立体的=可視的にうきぼりにする。

定価=本体 2,500円+税
2018年6月30日四六判並製/256頁/ISBN978-4-88303-461-1

言語現象の知識社会学
社会現象としての言語研究のために

[著者]ましこ・ひでのり

言語現象・言語論の知識社会学的「解体新書」
性的少数者やデジタルネイティブの言語表現など現代日本に遍在する社会現象としての言語現象/リテラシー論やモジ論、敬語論など既存の言語記述・言語論がみおとしてきた現実/関係者が無自覚なまま行使し支配されつづけるポリティクスに知識社会学的視座からきりこむ。

定価=本体 2,800円+税
2017年9月15日/A5判並製/256頁/ISBN978-4-88303- 444-4

コロニアルな列島ニッポン

オキナワ/オホーツク/オガサワラがてらしだす植民地主義

[著]ましこ・ひでのり

そもそも沖縄・「北方四島」・小笠原は「日本固有の領土」なのか。安保体制が日本国憲法に優越するなど列島全域が準植民地であるという経緯もふくめ、二重の意味で日本は戦後一貫して「植民地」というほかない。歴史的現実からめをそらす防衛機制からうまれた構造的死角をあきらかにする。

定価=本体 1,700円+税
2017年5月30日四六判並製/184頁/ISBN978-4-88303-440-6

ゴジラ論ノート

怪獣論の知識社会学

[著者]ましこ・ひでのり

戦後日本列島に「襲来」するゴジラをめぐる知識社会学――
誕生から 60 余年をへて戦後日本サブカルチャー史に確固たる位置を占める「ゴジラ」シリーズはじめ特撮怪獣映画・テレビドラマ。これらの作品群のかかえる寓意や政治性 - 思想性をめぐりさまざまな言説がくりひろげられてきた。制作陣・観衆が共有した戦争体験・戦争観や「南方幻想」など地政学感覚や、歴史意識を整理しながら、軍事大国化への夢想やオリエンタリズムなど、批評家たちの無自覚な自己投影をえぐりだす。

定価=本体 1,700円+税
2015年5月20日四六判並製/232頁/ISBN978-4-88303-381-2

ことばの政治社会学

[著者]ましこ・ひでのり

「透明で平等な媒体」としてのコトバをめざして――
差別とわかちがたくむすびついたコトバを「透明で平等な媒体」にすることは、いかにして可能なのか! コトバは「透明で平等な媒体」でなどない。政治的であり、権力/差別とわかちがたく結びついている。しかし、「透明で平等な媒体」にはなりえないといった虚無主義にとどまるのではなく、むしろ「透明で平等な媒体」を徹底的にめざす実践的理論的運動が必要とされるのである。

定価=本体 2,800円+税
2014年11月20日
A5判並製/312頁/ISBN978-4-88303-367-6

※本書は2002年12月に刊行された同書(ISBN978-4-88303-108-5)の新装版です。

加速化依存症

疾走/焦燥/不安の社会学

[著者]ましこ・ひでのり

ヒトはなぜヒトはなぜ走りつづけるのか。ネット社会をはじめとした技術革新、移動や情報
伝達の超高速化は、時間的ユトリや幸福をもたらさず、皮肉にも、不安とあせり、そして格差を助長する。ヒトをおいたてる現代社会の切迫感はどこからくるのか。「時間泥棒」の正体に肉迫する。

[関連記事]
《東京新聞》「考える広場」、2014年4月19日

定価=本体 1,700円+税
2014年3月15日四六判上製/200頁/ISBN978-4-88303-359-1

愛と執着の社会学

ペット・家畜・えづけ、そして生徒・愛人・夫婦

[著者]ましこ・ひでのり

ヒトはなぜ愛したがるのか。なぜ愛していると錯覚しがちなのか。教育の一部はまぎれもなく調教であり育児は自己家畜化/ペット化をもたらす。愛着と執着をキーワードに「動物としてのヒト」という根源的本質を解剖するあたらしい社会学。

[書評]
TOKYO FM 『TIME LINE』 「書考空間」 → 『TIME LINE』 サイト(2013/10/30 UPDATE)

定価=本体 1,700円+税
2013年9月10日四六判上製/207頁/ISBN978-4-88303-341-6

シリーズ「知のまなざし」
社会学のまなざし

[著者]ましこ・ひでのり

「社会」を読みとくための社会学入門──
「社会学のまなざし」は、何をみようとし、何をてらしだそうとするのか。そこから、「社会」は、どのようにみえてくるのだろうか。本書は、「社会学のまなざし」の基本構造を紹介するとともに、「まなざし」が映し出すあらたな社会像を具体的に示していく。

【電子書籍版もあります】

定価=本体 1,700円+税
2012年3月31日
B6判並製/216頁/ISBN978-4-88303-311-9

知の政治経済学
あたらしい知識社会学のための序説

[著者]ましこ・ひでのり

疑似科学を動員した知的支配の政治経済学的構造を、社会言語学・障害学等をもとに論じる「あたらしい知識社会学」のための序説。知の威信秩序とその格差構造、社会科学の射程および境界、「日本語特殊論」をはじめとする「言語論」、沖縄島への米軍基地集中を合理化する地政学的議論など、既存の体制への挑戦。

[書評]
《沖縄タイムス》、2010年8月7日、評者:桃原一彦氏

定価=本体 3,600円+税
2010年4月25日/A5判並製/408ページ/ISBN978-4-88303-266-2

幻想としての人種/民族/国民
「日本人という自画像」の知的水脈

[著者]ましこ・ひでのり

「ヒトは血統・文化・国籍等で区分可能」という感覚は、ねづよい。しかし、それは近代以降に発明された虚構であり、いまのところ支配的な幻想にすぎない。本書は、「黄色人種でヤマト民族で日本人」であると信ずるあなたの、「自画像」修正のためのカガミである。

[書評]
《一坪反戦通信》No.200、2008年7月28日
  一坪反戦地主会関東ブロックホームページ→http://www.jca.apc.org/HHK/

定価=本体 1,600円+税
2008年5月25日/四六判並製/160頁/ISBN978-4-88303-224-2

[増補新版]たたかいの社会学
悲喜劇としての競争社会

[著者]ましこ・ひでのり

社会という闘技場 傷ついた自分をみつめ直すために! 
本書は「たたかいにかつ」ための本ではない。
「たたかいにかつことは、いいことだ」という議論にまけそうなとき、
めげない元気を呼びさます。
競争のもつ悲喜劇にたえるための、心の予防ワクチン。

定価=本体 2,500円+税
2007年9月15日/四六判並製/320頁/ISBN978-4-88303-212-9

あたらしい自画像
「知の護身術」としての社会学

[著者]ましこ・ひでのり

社会学というカガミをのぞきながら、自己像をえがきなおす!
現代という時空とはなにか? 自己とはなにか? 
「知のアクセサリー」ではない「知の柔軟体操」「知の護身術」
実戦的社会学を実践するために

[書評]
《朝日新聞》書評欄、2005年3月27日、評者:苅谷剛彦氏→記事を読む

定価=本体 1,800円+税
2005年1月31日/四六判並製/242頁/ISBN978-4-88303-154-2

[増補新版] イデオロギーとしての「日本」
「国語」「日本史」の知識社会学

[著者]ましこ ひでのり

有史以来の連続性が自明視される「日本」という枠組みを「いま/ここ」という視点から解体する。

定価=本体 3,400円+税
2003年11月30日/A5判並製/408頁/ISBN978-4-88303-122-1

日本人という自画像
イデオロギーとしての「日本」再考

[著者]ましこ・ひでのり

アジア・国内少数派という鏡がうつしだす<みにくい日本>
「日本〈文化/史〉」のもつイデオロギーをあばきだし、死角にかくされた「想像の共同体」としての日本および多数派知識人の「整形された自画像」を、ラジカルかつ痛快に活写し、かつ脱構築する。

定価=本体 2,300円+税
2002年10月10日/A5判並製/200頁/ISBN978-4-88303-100-9


[編著]

行動する社会言語学

ことば/権力/差別U

[編著]かどや・ひでのり/ましこ・ひでのり

ことばへの権利とはなにか
ことばや障害が原因となって社会的に排除される現象や、社会言語学として提示されているさまざまな記述を再検証し、さらに問題として認知すらされていない、ことばやコミュニケーションにかかわる諸問題を発見し、少数者/情報弱者にひらかれた新しい言語観を提示する。

定価=本体 3,000円+税
2017年12月15日
A5判並製/320頁/ISBN978-4-88303-449-9

ことば/権力/差別
言語権からみた情報弱者の解放

[編著者]ましこ・ひでのり

少数者/情報弱者の言語権とはなにか────。
はなしことば/かきことばとしての現代標準日本語の支配的現状に疑問をもたない多数派日本人と、その社会的基盤に知識社会学的再検討をくわえる。自明性のもつ権力性・差別性に社会学/社会言語学から根源的な異議をつきつける注目すべき論集。

定価=本体 2,600円+税
2012年7月25日/A5判並製/264頁/ISBN978-4-88303-315-7


[雑誌『ことばと社会』]
ことばと社会 20号
特集:東京 ことばと都市の統合的理解へ

[編]『ことばと社会』編集委員会

 

定価=本体 2,300円+税
2019年1月25日
A5判並製/220頁/ISBN978-4-88303-474-1

ことばと社会 16号
特集:セクシュアリティ、権力、撹乱

[編]『ことばと社会』編集委員会

[リンク]
本誌掲載の手話連載F、大杉豊著「国際手話――手話言語接触現象とその先に見えるもの」の手話言語版を、YouTubeでご覧いただくことができます。
http://youtu.be/QNjXrUUYLrg

定価=本体 2,300円+税
2014年10月31日
A5判並製/276頁/ISBN978-4-88303-365-2

ことばと社会 14号
特集:リテラシー再考

[編]『ことばと社会』編集委員会

 

定価=本体 2,500円+税
2012年10月25日
A5判並製/352頁/ISBN978-4-88303-323-2

ことばと社会 12号
特集:移民と言語A

[編]『ことばと社会』編集委員会

 

定価=本体 2,300円+税
2010年12月25日
A5判並製/256頁/ISBN978-4-88303-284-6

ことばと社会 4号
特集:メディアと多言語

[編]『ことばと社会』編集委員会

 

定価=本体 2,200円+税
2000年11月25日/A5判並製/227頁/ISBN978-4-88303-074-3

ことばと社会 3号
特集:単一言語支配

[編]『ことばと社会』編集委員会

 

定価=本体 2,200円+税
2000年6月25日/A5判並製/215頁/ISBN978-4-88303-068-2

ことばと社会 1号
特集:地名の政治言語学

[編]『ことばと社会』編集委員会

 

定価=本体 2,200円+税
1999年5月20日/A5判並製/219頁/ISBN978-4-88303-057-6


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