[目次]
口絵
I はじめに 9
近代絵画論の再構築へ――色彩研究の立場から/前田 富士男 11
II 色彩の革命――十九世紀の美術 61
シュヴルルの色彩論――色彩の同時コントラストの法則とその受容についての一考察/中島 恵 63
J・M・W・ターナーの色彩研究/加藤 明子 110
「橙――白――青の男」――ファン・ゴッホの見たフランス・ハルスの色彩/青野 純子 126
浮世絵の色彩――墨の意味/内藤 正人 138
絵画の内容としての「気分」と色彩/大木(小田部) 麻利子 152
アンリの「科学的感性論」とスーラ、シニャック/橋本 まゆ 167
III 色彩への挑戦――二〇世紀における古典的近代 181
キュビスムと色彩、もう一つの物語/加藤 有希子 183
マティスの色彩/長井 理佐 204
モンドリアンにおける「関係」的造形と色彩の位置/福士 理 219
非物質的絵画への希望――ヴァシリー・カンディンスキーにおける脱物質化と色彩の現れ方/平松 啓央 240
近代建築と色彩――白い煉瓦壁をめぐって/太田 敬二 259
色彩と音の響きの感受、あるいは「シンボルの生成」
――バウハウス音楽教師ゲルトルート・グルーノウの実践と理論の考察/眞壁 宏幹 274
ミース・ファン・デル・ローエのガラス建築――光と翳りが織りなす色彩/ 293
IV 色彩のいま――第二次世界大戦後の現代美術 313
明暗としてのオール・オーヴァー――ジャクソン・ポロックと写真/平野 千枝子 315
ポップ・アートと色彩/近藤 由紀 328
ミニマリズムにおける色彩――ドナルド・ジャッドを中心に/水沼 啓和 343
虹を想い描く――ヨーゼフ・ボイスの色彩論について/三本松 倫代 362
動きと色彩――イサム・ノグチの環境造形と遊具/寺地 亜衣 378
一九五〇年代以降の建築と写真における色彩について/保坂 健二朗 392
メディア芸術試論――インタラクティブアートにおける鑑賞方式と色彩の関係性/脇本 厚司 410
V 色彩のゆくえ――検証の視点 419
近代テキスタイルと色彩――ヨーロッパの染色史からたどる/石井 美恵 421
色彩に寄りそって――絵具とヴァルール/松田 千草 441
作曲パラメータとしての「音色」/藤井 孝一 456
ウィトゲンシュタイン色彩論の再評価――ゲーテ的自然学の継承者として/粂川 麻里生 467
パノフスキーの色彩論――『ティツィアーノの諸問題』と「主観的視覚」をめぐって/一條 和彦 480
資料図
資料T 用語集 1
資料U 主要研究資料 37
索引 74
あとがき
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