[目次]
はじめに 9
1章 「社会的ウイルス」感染防止のために 17
1-0 「社会的ウイルス」とは一体なにか? 18
1-1 レイシズム系ウイルス 18
1-1-1 本質と感染経路:本質主義/優生思想/排外主義 18
1-1-2 具体的対策:時空上の「旅行」による比較対照 20
1-2 男尊系ウイルス 21
1-2-1 本質と感染経路: 「オトコはつらいよ」という自己満足的なヒロイズム 21
1-2-2 具体的対策 23
1-2-3 補論:反動としてのミサンドリーと女性戦士 24
1-3 階級差別ウイルス 25
1-3-1 本質と感染経路:資産/地域格差を能力差と錯覚させるメカニズム 25
1-3-2 具体的対策 27
1-4 独善的潔癖症ウイルス 29
1-4-1 本質と感染経路: 無自覚な自己中心性がもたらす独善性=錯覚の産物としての唯我独尊 29
1-4-2 具体的対策:「外部」を汚濁と侮蔑・忌避する感覚からの「卒業」 30
1-5 アンチ思想的多様性ウイルス 33
1-5-1 本質と感染経路: 視野のせまさ=自己中心性がよびこむ思想的非寛容 33
1-5-2 具体的対策:視野狭窄をさけるための「外部」の意識化 36
1-6 コロニアリズム系ウイルス 37
1-6-1 その本質:他空間に対する侵略・寄生 37
1-6-2 その感染経路:植民者たちから現地エリートへ 41
1-6-3 具体的対策:略奪・強奪行為に対する羞恥心の涵養 42
2章 「ハラスメント依存症」治療のために 51
2-1 「ハラスメント依存症」の本質:ハラッサー(攻撃者)とハラッシー(被害者) 53
2-2 「ハラスメント依存症」の治療とコピー回避:治療/透明化/抑止 55
2-3 「ハラスメント依存症」とコピー回避からみた社会学周辺の知 64
3章 加害者性= 「中年化」という病理をさけるために 75
3-0 「中年化」とは:理念型としての「オヤジ化/オバサン化」 76
3-1 「オヤジ化」とは:「男尊系ウイルス」による病理の進行 77
3-1-1 男性むけ「グラビア」自体が、女性にとって環境セクハラとなりえるのはなぜか 81
3-1-2 「オヤジ化」の主要被害者がわかい女性だけではない理由 83
3-2 「オバサン化」とは:「男尊系ウイルス」によるミソジニーの内面化 87
3-3 「中年化」防止のために、なにをすべきか:健全な羞恥心維持のためのモニタリング 89
4章 アンチウイルス/攻撃依存症抑止技法としての社会学 95
4-1 近現代の誕生と並行していた社会学 96
4-2 リベラリズム(解放思想)と並行してきた社会学 99
4-3 被害者にならないための護身術としての社会学 101
4-4 加害者にならないための「姿見」としての社会学 107
【 コラム】社会学って、結局なに?:「社会学的想像力」と「窓の学問」 112
5章 補論1:差別周辺のソボクな疑問にこたえて 123
Q0 マジョリティ/マイノリティ、ってなに? 125
Q1 差別と区別のちがいとは? 127
Q2 差別のなかで、一番重大なものはなに?:量的差別として突出した女性差別 129
Q3 差別かどうかは、差別されたと感じた自称被害者の主観できまるの? 131
Q4 ヘイトスピーチと差別表現のちがいとは? 134
Q5 レイシズムとは? 136
Q6 欧米や韓国では黒人差別がねづよいといわれるけど、日本では? 141
Q7 黒人差別・部落差別以外の日本型レイシズムとして深刻なものはなにか?:
在日コリアンおよび沖縄差別 143
Q8 ミソジニー/レイシズム以外で深刻な差別問題といえば? 145
Q9 それ以外で深刻な差別問題はないのか? 148
Q10 差別しないために必要なことはなにか?:健全な悲観主義にもとづくモニタリングによる
加害リスクの最小化 152
6章 補論2:無自覚なハラスメントのコピーとしての日本近代史 163
6-1 日本近代史イメージ再考 164
6-2 植民地主義の観点から冷戦期をふりかえる 165
6-3 右派ナショナリストたちにとっての戦後日本 166
6-4 戦前日本のふりかえり:ハラスメント史観からみた帝国日本 169
7章 補論3:大学・大学院で「まなびなおす」という意味
大学など、高校以降で勉強することの意味と、おぼえておいた方がいいこと 179
7-1 「児童生徒」の教育機関から、「学生」の学習空間へ 180
7-2 大学での勉強とそれ以外の本質的ちがい 182
7-3 「卒業論文」など大学独自の制度、そして時間割にならぶ講義科目の含意 187
7-4 単位取得は自分自身への「長期投資」。大学/院修了者の蓄積は社会への「長期投資」 195
7-5 授業へののぞみかた 200
おわりに 208
参考文献 211
索引 214
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