[編者]佐藤直樹 愛好家(ディレッタント)こそ理想の芸術家――日々の糧のためでなく、純粋に芸術を愛し実践した彼らは近代的な理想的芸術家像の原形となった。包括的研究がされてこなかったディレッタントたちの芸術活動に美術史、音楽学、文学、美術教育学など多様な視点から迫る。 [書評・紹介] 定価=本体
4,800円+税 |
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[目次] 序章 ディレッタント研究のために 1 章 ディレッタント前史――工房、宮廷、サロン ルネサンス期における最初のディレッタント肖像画、あるいは素描を教えるベルナルディーノ・リチーノ 36 王族たちの美術活動――ザクセン宮廷の素描と旋盤細工 60 一八世紀フランスのディレッタンティズム――美術愛好家による作品制作をめぐって 83 2 章 ディレッタンティズムの転換点 ヴァイマル古典主義の文脈におけるディレッタンティズムの様相 112 ヴァイマル公妃アンナ・アマリア作曲《エルヴィンとエルミーレ》を巡って 128 愛好家のための方法――一七六〇〜七〇年代におけるアルファベット式芸術事典 170 ゲーテのディレッタンティズム――「収集家とその友人たち」と「ディレッタンティズムについて」 190 一八〇〇年頃の侯爵夫人と女性市民階級――ディレッタンティズムにおける共通点はあるのか? 218 3 章 「天才=ディレッタント」 作曲家メンデルスゾーンの素描と水彩画――スイス旅行を例にして 244 ディレッタントの芸術としての「ランドスケープ・ガーデニング」――ピュックラー=ムスカウと『親和力』の世界 277 カール・グスタフ・カールスのディレッタンティズムと近代社会 303 終章 「新しい芸術家=ディレッタント」の未来 教育学から見たディレッタンティズムの可能性 338 あとがき 363 人名索引 1 Die ersten Dilettanten-Portrats der Renaissance, oder: Bernardino Licinio unterrichtet im Zeichnen 12 Erscheinungsformen des Dilettantismus im Kontext der Weimarer Klassik 24 Vereint im Dilettantismus? Furstinnen und Burgerinnen um 1800 33 |
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