新聞連載小説の挿絵でみる近代日本の身装文化

[著者]大丸弘高橋晴子

明治から昭和の「描かれた日常」――
明治から昭和前期の日本人の身装[身体と装い]の変容を、膨大な挿絵から読み解いていく。当時、大衆に愛された新聞連載小説の挿絵には、高価な写真機の被写体にはなり得なかった「日々のすがたと暮らし」が活写されている。服装、髪型にとどまらず、人々をとりまく環境、情景、美意識など、人の「装う心」を主軸とした日常のありさまの移り変わりを、絵でみて体験できる一冊。

→鏑木清方、竹久夢二など掲載図版約650点。試し読みできます!

[書評・紹介]
《東京新聞》《中日新聞》2020年1月19日、読書面「出版情報」
《読売新聞》2020年2月23日、「本よみうり堂」面「読書情報」
《週刊読書人》2020年2月28日、 評者:蔵持不三也氏→「週刊読書人ウェブ」で記事を読む

定価=本体 10,000円+税
2019年12月20 日/B5判並製/528頁/ISBN978-4-88303-500-7


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[目次]

  まえがき 1

【解説】身装資料としての新聞連載小説の挿絵――明治・大正・昭和前期  6

主題別にみる日本人のすがたと暮らし
   必需の数々
      書生羽織  30
      顔、襟、胸を覆う  32
      ケット  34
      猿股/パンツ  36
      お高祖頭巾  39
      被布  42
      ハンカチーフ  44
      寝間着  46
      ワイシャツ  48
  身繕い
      鏡の前の女  50
      束ね髪  52
      島田と丸髷  55
      世紀末の束髪  58
      夜会巻  61
      花月巻/二百三高地  64
      剪前髪  67
      髪に手をやる  70
      洋髪  73
      女優髷  74
      西洋人の顔のように  76
  日々の情景
      針しごと  77
      掃除と水しごと  80
      手水をつかう  82
      花魁部屋  85
      下宿暮らし  88
      遊芸のお稽古  91
      座敷の洋装  94
  情態
      ひるがえるきもの  96
      ゆるみと襞で包む  99
      腕まくり/肩脱ぎ  102
      袖と袂  104
      羽織落し  106
      ふところ  108
      裾を曳く  110
      裾の扱い  112
      帯結び  114
      すわる/うずくまる  116
      寝そべる/腹這う  118
      寝倒れる  120
      いすに腰かける、凭れる  122

年代順にみる日本人のすがたと暮らし
   明治(一八六八〜一九一一年)  129
   大正(一九一二〜一九二六年)  376
   昭和(前期)(一九二七〜一九四五年)  414

資料
   初期の新聞小説挿絵画家一覧  002
   身装資料としての挿絵つき主要新聞小説年表(1888〜1945年)  012

  あとがき  iii

      事項索引  iv
      挿絵画家索引  xii
      小説作家索引  xv


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