アリバイ工作社会

「ブルシット・ジョブ」論の再検討

[著]ましこ・ひでのり

コロナ禍で浮上した医療関係者などエッセンシャルワーカーの存在は、社会に必要な労働を「シット・ジョブ」とし、社会的に無意味ないし有害な職務が不当に高収入という「職業威信スコア」=逆説をも浮上させた。デヴィッド・グレーバー『ブルシット・ジョブ論』の再検討から「クソどうでもいい仕事」の本質をあぶりだす。

[書評・紹介]
《週刊読書人》2021年11月5日号、評者:池田雄一さん

定価=本体 2,000円+税
2021年7月20日/四六判・並製/256頁/ISBN978-4-88303-531-1


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[目次]

はじめに

1 章 「ブルシット・ジョブ」論の再検討  15

2章 国家エリート周辺の「ブルシット・ジョブ」/「ハイパー独裁」/「ポスト・トゥルース」 31

3章 ムダ・有害性が肥大化しつづけ、エッセンシャルワークがけずられつづける公教育 93

4章 生活者・青年層のためにならない行政 :自衛隊・司法改革・健康行政を中心に 125

5章 日本にはびこる民間のブルシット・ジョブ 159

6章 グレーバー流「ブルシット・ジョブ」モデルが構造的にみおと す領域 185

7章 グレーバーが問題視する「シット・ジョブ」に対する「やっかみ」意識と異質な「やっかみ意識」 :日本的「よこならび意識」がもたらす、あしのひっぱりあい  195

8章 ベーシックインカム論からみた、労働の意義再考 223

おわりに 237

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