[目次]
第1章 序論 001
1.1. 初めに 001
1.2. 研究の目的と位置付け 005
1.2.1. ダイグラフィアの定義 007
1.2.2. リテラシースタディーズとの関係 011
第2章 台湾語とその表記 015
2.1. 台湾の言語状況 015
2.1.1. 歴史 ― 「台湾語」の誕生と国語による抑圧 016
2.1.2. 現在 ― 本土言語の復権? 021
2.2. 台湾語の概要 026
2.2.1. 言語学的特徴 027
2.2.2. 名称について 030
2.3. 台湾語の表記 034
2.3.1. 表記の歴史 034
2.3.1.1. 近代以前の表記 034
2.3.1.2. 表記をめぐる論争 038
2.3.2. 表記の種類 043
2.3.2.1. 漢字 043
2.3.2.2. ローマ字 048
2.3.2.3. 漢字ローマ字交じり 053
2.3.2.4. その他の文字・記号 056
2.4. 先行研究 060
2.4.1. 臧汀生(1996) 060
2.4.2. 張學謙(2003) 062
2.4.3. Klöter (2005) 064
第3章 使用領域と文字 067
3.1. 学校教科書 068
3.1.1. 教育部規範以前 068
3.1.2. 教育部規範以後 070
3.2. 雑誌 078
3.2.1. 文字使用の傾向 079
3.2.2. 漢羅文の特徴 087
3.2.2.1. 『台文通訊 BONG 報』の全面漢羅 087
3.2.2.2. 限定漢羅から見たローマ字 091
3.2.2.3. ローマ字の証跡としての「 -- 」(ダブルハイフン) 094
3.3. 歌謡曲の歌詞 100
3.3.1. 先行研究 102
3.3.2. 否定辞から見た文字使用の「通俗規範」 105
3.3.3. 「中国語の読み書き能力」と「公的規範」の利用 112
3.3.4. 漢字以外の文字の使用 116
3.4. 言語景観 118
3.4.1. 調査概要 120
3.4.2. 台湾語標識 124
3.4.2.1. 漢字以外の文字 125
3.4.2.2. 中国語で出現頻度の低い漢字(単字) 129
3.4.2.3. 中国語で出現頻度の低い漢字の並び(文字列) 132 /
3.4.2.4. 考察 135
3.4.3. 遊びの要素 136
3.5. ダイグラフィアの実態 141
第4章 言語イデオロギーと文字 149
4.1. 概念定義と調査方法 150
4.1.1. 「言語イデオロギー」の定義 150
4.1.2. 面接調査 152
4.2. 台湾意識 157
4.2.1. ナショナルアイデンティティとしての「台湾意識」 157
4.2.2. 台湾意識と台湾語の文字選択 160
4.3. 文字選択の諸相 167
4.3.1. 文字の機能的優位性 168
4.3.2. 文字の戦略的使い分け 172
4.3.3. 文字か発音記号か ― 台羅?音をめぐって 174
4.3.4. 通用?音の思想 179
4.3.5. 書記の方法 184
4.4. 言語学者のイデオロギー 186
4.4.1. 漢字の選定 187
4.4.2. 文字としてのローマ字 191
4.4.3. 読み書きと教育 196
4.5. ダイグラフィアの深層 201
第5章 結論 207
5.1. 研究の結果と展望 207
5.1.1. 事例研究の総括 207
5.1.2. 理論的貢献の可能性 209
5.2. 終わりに 212
参考文献 215
附録 225
あとがき 231
索引 234 |