遊牧帝国の文明

考古学と歴史学からのアプローチ

[編著]ボルジギン・フスレ(呼斯勒/Husel Borjigin)

世界史上最初の遊牧帝国――匈奴帝国がつくった城址,遼,西夏,金の諸帝国が防衛等のために建設した長城など。これら歴史的遺構は,中央ユーラシアあるいは北アジア地域における多民族,多勢力の力の均衡によるものである。さまざまな視点からのアプローチによってその謎に迫る。

定価=本体 4,000円+税
2023年3月31日A5判並製/268頁/ISBN978-4-88303-569-4


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[目次]

まえがき  xiii
ボルジギン・フスレ(Husel Borjigin)

国際シンポジウム「遊牧帝国の文明と現代社会」開催挨拶  xvi
昭和女子大学理事長・総長 坂東眞理子(Mariko Bando)

第1章 匈奴帝国の単于庭と龍城に関する国際共同研究――プロジェクト 2022 年度現地調査報告  1
U. エルデネバト(U. Erdenebat), Z. バトサイハン(Z. Batsaikhan), Ch. アマルビレグ(Ch. Amarbileg), A. ゾルジャルガル(A. Zoljargal),ボルジギン・フスレ(Husel Borjigin), J. オランゴア(J. Urangua),松川節(Takashi Matsukawa),正司哲朗(Tetsuo Shoji),二木博史(Hiroshi Futaki)

第2章 ハルガニーン・ドゥルブルジンの匈奴の単于の夏の宮殿発掘調査結果から  45
T. イデルハンガイ(T. Iderkhangai)

第3章 日本・モンゴル共同研究プロジェクト 「“チンギス・ハーンの長城”に関する国際共同研究基盤の創成」―― 2022 年度現地調査報告  69
U. エルデネバト(U. Erdenebat),ボルジギン・フスレ(Husel Borjigin), J. オランゴア(J. Urangua), Ch. アマルビレグ(Ch. Amarbileg), O. バトゾリグ(O. Batzorig)

第4章 ガビロイ山の鮮卑時代の陵墓調査―― 2021 年度発掘調査結果より  113
T. イデルハンガイ(T. Iderkhangai), S. オルギルバヤル(S. Orgilbayar), D. ツェンド(D. Tsend), B. バトチメグ(B. Batchimeg), P. エルデネプレブ(P. Erdenepurev), B. バヤンサン(B. Bayansan), A. ナムスライジャムツ(A. Namsraijamts), Kh. オヤンガ(Kh. Uyanga)

第5章 匈奴の墓群・土城の測量調査  131
正司 哲朗(Tetsuo Shoji)

第6章 匈奴の窯業生産  155
臼杵 勲(Isao Usuki)

第7章 現在のモンゴル国における匈奴の表象――文化遺産の復元におけるその特徴  171
J. オランゴア(J. Urangua)

第8章 古代朝鮮新羅王朝匈奴起源説について  177
二木 博史(Hiroshi Futaki)

第9章 中世モンゴルの黄金の鞍について  189
U. エルデネバト(U. Erdenebat)

第10章 匈奴帝国の単于庭と龍城に関する研究について  215
ボルジギン・フスレ(Husel Borjigin)

第11章 最近十年中国学術界の元上都遺跡考古学研究に関する概要  235
黒 龍 (Hei Long)

国際シンポジウム「遊牧帝国の文明と現代社会」閉会の辞  245
守屋留学生交流協会理事長 守屋美佐雄(Misao Moriya)

執筆者紹介