日本人のモンゴル抑留の新研究

[著]ボルジギン・フスレ

移送・抑留・引き揚げまで
ソ連は対日戦で60万人の日本軍捕虜を獲得し、その中から1万2000人がモンゴルに送られ、苛酷な抑留生活を強いられた。極寒や飢餓、病、苛酷な労働の実態と、日本への引き揚げまでの経過をモンゴルの各文書館に秘蔵されている資料と証言をもとに明らかにする。

[書評・紹介]
《週刊読書人》2024年7月5日、評者:兎内勇津流氏

定価=本体 4,800円+税
2024年2月28日A5判上製/296頁/ISBN978-4-88303-585-4


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[目次]

序章  9
1. 日本人モンゴル抑留研究の成果と動向  9
2. 第二次世界大戦の終結とモンゴル  16
註  22

第1章  日本人抑留者のモンゴルへの移送  29
1. はじめに  29
2. 抑留者の受け入れにおけるモンゴル側の準備  30
3. モンゴルに移送されたプロセス  33
4. 移送途中の傷病状況  43
5. おわりに  52
註  70

第2章  モンゴル抑留の諸相  79
1. はじめに  79
2. 抑留者がおかれた「政治的空間」  80
3. 収容所と労働の実態  82
4. 嘆願書  86
5. モンゴル残留希望者  89
6. おわりに  93
註  103

第3章  ウランバートル裁判  109
1. はじめに  109
2. ウランバートル裁判  110
3. もう一つの裁判  120
4. おわりに  126
註  133

第4章  日本への引き揚げ  139
1. はじめに  139
2. 抑留者の帰還をめぐる国際関係  141
3. 引き揚げ  153
4. 「最後の4名」の帰還  158
5. おわりに  160
註  162

第5章  記憶のなかの「抑留」  171
1. はじめに  171
2. 抑留者の証言  172
3. モンゴルの当事者が語る「抑留」  187
4. 池田重善(吉村久佳)の書簡  205
5. おわりに  210
註  212

終章  日本・モンゴル国交樹立への道  215
1. 日本・モンゴルの国連加盟における「抑留」問題  215
2. 国交樹立への道  225
3. 「日本人のモンゴル抑留」とは  250
註  251

参考文献  262
あとがき  287