白色テロをくぐり抜けて

[著者]孫康宜
[訳者]杉本史子

第二次大戦後、台湾戒厳令下の恐怖政治の時代、白色テロに襲われた一家族の証言。10 年もの間、無実の政治犯として囚われた父親、そして家族を襲う悲劇。しかし周りの人々に支えられ、ついには家族の解放と穏やかな生活をとりもどす。アメリカ在住の女性学者がつづる国境を越えたファミリーヒストリー。

【電子書籍版もあります】

定価=本体 2,600円+税
四六判並製/320頁/ISBN978-4-88303-593-9


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[目次]

序言 恨みから感謝へ―白色テロを証言する 王徳威  7
著者の自序  23
日本語版への序文  28
第一章 張我軍・張光直と私たちの一家  35
第二章 「二・二八事件」から思い起こすこと  48
第三章 六歳  54
第四章 雪中に炭を送る―恩師からの救いの手  65
第五章 監獄への面会途上で  76
第六章 父の物語  83
第七章 かたくなに家族を守った母  89
第八章 父の出獄  95
第九章 骨と灰の償い  101
第一〇章 言語のはざまで  116
第一一章 伯父、陳本江と「台湾一の秀才」呂赫若  130
第一二章 虎口を脱する――両親のアメリカ移住  158
第一三章 紅豆の啓示  171
第一四章 中国と台湾、両岸の受難者  190
第一五章 実直に道を切り開いた伯父、張緑水  212
第一六章 最後のカード  222
第一七章 台湾女性の鑑、陳玉鑾228
第一八章 恩師、モーゼズ・シューとその妻シャルロット  236
第一九章 娘が一六歳になって  246
第二〇章 弟の緑島訪問  250
第二一章 父の手  263
註  271
【付録年表】著者の生い立ちと時代の関連事項  297
訳者あとがき  306