衣服造形論

[著]眞田岳彦

衣服とは、生命を包み、心をひらくもの。
衣服とは、人間が生きた多様な痕跡や記号性を有する身体の「際」、「生命の際」であり、さまざまな時代や社会における思考や意識を表象する「概念」である。概念である衣服は、身を包むだけでなく、人々の心をひらき、世界の根源的問題について、生の豊かさについて、考えるための道具となる。造形思考「衣服造形」という新しいファッションの考え方を、制作過程を追いながらひもといてゆく。
【衣服造形論】衣服という概念をもちいて自身の理念を伝える造形思考。

【電子書籍版もあります】

定価=本体 3,200円+税
2026年4月30日A5判並製/224頁/ISBN978-4-88303-629-5


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[目次]

    はじめに 3

    ――――生命の際 12

序章 15

第1章 衣服造形という思考 23
  思考 生命と膜 24
  思考 膜と人 29
  思考 人と衣服 35
  思考 衣服の要素 43
  思考 衣服と社会 54
  思考 衣服と芸術 65

第2章 衣服造形の表現 73
  表現 「包む・包まれる」 77
     「包む」変化する際 〈考察1〉 《リビング・イン・ファイバー》 81
     「包む」変化する際 〈考察2〉 《ウールの衣服》 82
     「包まれる」変化する際 〈考察1〉 《遷移》 84
     「包まれる」変化する際 〈考察2〉 《一頭の羊》 85
  表現 「衣服造形」活動の三つの領域 86
    一、「人間と衣服」の問題 基礎的活動 88
     〈事例1〉 記憶 《左から右》 90
     〈事例2〉 光 《光の際》 92
     〈事例3〉 同一性 《開封》 94
     〈事例4〉 同相 《POLAのための際》 96
    二、「地域と衣服」の問題 複合的活動 98
     〈事例1〉 文様 《神話の衣服》 104
     〈事例2〉 痕跡 《円際》 106
     〈事例3〉 技 《境/環》 110
     〈事例4〉 技 《雪の形》 112
     〈事例5〉 道具 《白際》 114
    三、「社会と衣服」の問題 応用的活動 116
     〈事例1〉 概念の解体 《プレファブコート》 121
     〈事例2〉 心の傷 《プレファブコートA.X》 124
     〈事例3〉 被災者支援 《心の布》 126
     〈事例4〉 社会支援活動 《 プレファブコート・ライス熊本 》 129
     〈事例5〉 次世代育成 眞田塾の「衣服造形による教育」 132
     〈事例6〉 触覚と衣服造形 相互学習「触覚する衣服 ― 内在する自己を再発見する」 136
  表現 「包む・包まれる」から、「包み包まれる」へ 140
     「包み包まれる」 〈考察1〉 「冬至祭」 142

第3章 あいちNAUプロジェクト
「今、を生き抜くちから」とは、「今」を「信ずる」ことで生じる「現象」 145
    プロセス@ 調査・リサーチ 148
    プロセスA 技法・素材・色・道具を決める 154
    プロセスB プロジェクト概要 163
    プロセスC 最終作品を構成するための思索と表現 181
    プロセスD 場と形態と設置 190
    プロセスE 解体、循環 199

    おわりに 205

    あとがき 211
    註 219
    参考文献 220