言語とその地位
ドイツ語の内と外

[著者]ウルリヒ・アモン
[訳者]檜枝陽一郎山下仁

あらゆる言語が〈言語〉障壁を形成する。社会の中で言語の地位はどのように規定されるのか。国際コミュニケーション、方言と標準変種など、多様な視点から問題を明らかにする。

定価=本体 2,913円+税
1992年10月25日/四六判並製/262頁/ISBN978-4-88303-010-1



【目次】

序 8

第1部 外におけるドイツ語 13
 第1章 国際語としてのドイツ語 14
  1 「国際語」の概念 15
  2 話し手の数と人口統計・経済的強さ 19
  3 公用語 21
  4 国際政治機関でのステータスと使われ方 24
  5 国際会議でのステータスと使われ方 30
  6 学術文献 33
  7 ラジオ放送 38
  8 口語コミュニケーションでの非対称性とリングア・フランカとしての使用 41
  9 外国語として学習される規模 46
  10 ドイツ語を話す国々の言語普及政策 50
 第2章 ヨーロッパや世界でのドイツ語の地位――EC諸機関での地位と比較して 57
  1 問題の提示 57
  2 ヨーロッパや世界での母語としてのドイツ語の地位 58
  3 ドイツ語の国レベルの公用語としての地位とヨーロッパや全世界におけるマス・コミュニケーションでの
    使われ方 62
  4 ヨーロッパや世界での外国語としてのドイツ語の地位 66
  5 EC諸機関でのドイツ語の地位 71
 第3章 英語の優位によるドイツ語言語共同体の困難 78
  1 全世界のリングア・フランカたる英語――現状の概略と予備的な判断 78
  2 かつての競争相手たちの不満 82
  3 ドイツ語を話す研究者の困惑 92
  4 結語 97

第2部 内におけるドイツ語 99
 第4章 ドイツ語の諸変種 100
  1 用語および概念、方法論上の予備的考察 100
  2 ドイツ語の変種と他言語の変種との区別に関する考察 106
  3 ドイツ語の国レベルの標準変種 111
  4 ドイツ語の方言と「日常語」 121
  5 移住者および学習者の変種、外国語の話し手に対する変種 128
  6 結語 131
 第5章 西ドイツにおける本源の意図的使用 132
  1 はじめに 132
  2 方言の意図的使用の実例 133
  3  方言の意図的使用と無意識の使用 139
 第6章 西ドイツにおける方言と学校 144
  1 方言域 144
  2 方言を話すのは誰か 146
  3 方言の話し手の学校での困難 148
  4 方言の話し手のための特殊教材 155

第3部 社会言語学の理論 159
 第7章 言語体系の機能類型/ステータス類型 160
  1 「構造(コーパス)」――「機能(ステータス)」の対立 160
  2 特定の言語体系全体に関連させての特定化 163
  3 「言語体系の機能/ステータス」の概念領域での不一致 167
  4 記述上――解釈上の要請 171
  5 言語体系の機能類型とステータス類型という次元 175
  6 「言語」なのか「言語の変種」なのか――必要な予備判断 198
  7 変種の機能類型の例。「高い変種」と「低い変種」/「標準変種」と方言 202
  8 多言語国家を記述するための言語全体の機能類型 206

あとがき 225
ウルリヒ・アモン業績一覧 XXIV
参考文献一覧 III
訳注 I


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