作品とコンテクスト
ルドン《アモンティラードの酒樽》
夢のまた夢

[著者]ダリオ・ガンボーニ
[訳者]山上紀子長屋光枝

この肖像は、はたして何者か。
画家ルドン、
エドガー・アラン・ポー、
あるいは個人を超越した人間像か?
―――しかしそれは、「確定されることはない」。

画家自らが「不確定さ」を強調し、解釈困難として放置されてきたこの素描作品は、近年発見された新史料によりポーの小説を源泉にもつことが判明した。だが、作品は絵画としての自立性を求めて物語を超越し、いずれからも決定されない。本書は、徹底した作品観察にもとづくイコノロジーの視点で画家が幾重にも織り込んだ造形的創意を読みとき、ルドンがついに獲得した高度な「抽象性」への道程を明らかにする。

[書評・紹介]
《読売新聞》「本よみうり堂」 2013年7月14日→「よみうりプレミアム」HP
『美術の窓』「新刊案内」2013年9月号、生活の友社

定価=本体 2,200円+税
2013年6月20日四六判並製/136頁+カラー折込図版/ISBN978-4-88303-331-7


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[目次]
第1章 一枚の紙──不確定性、形態、物語 6
第2章 ポーとルドン──両義的な関係 11
第3章 視覚的な類似──テキストとイメージ 21
第4章 ポーに由来するイメージ 29
第5章 《アモンティラードの酒樽》と折り重なる犠牲者 34
第6章 ポーとしての自画像 44
第7章 カーニバル、鈴、道化師 50
第8章 アウトサイダーとしての芸術家 60
第9章 「夢のまた夢」──ルドンの「狂気」 74
第10 章 想像力、カリカチュア、抽象 84

訳者解説 93
注 105
参考文献 124
オディロン・ルドン年譜 127
ヨーロッパおよび日本の美術館に所蔵されているルドンの主要作品 130
図版出典リスト 133

(表題作品のカラー折込図版を巻末に収録)


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