[目次]
謝辞 9
序章 ドイツ帝国におけるデザイン改革の政治性
バウハウスとヴィルヘルム帝政期の建築文化 13
芸術教育運動と工作連盟、ヴィルヘルム帝政期のドイツにおける地域 22
ヴィルヘルム帝政期ドイツの歴史とドイツのデザイン史:生産的対話 27
工芸ならびに建築の改革における中間層の政治性 30
ヘルマン・ムテジウスと工芸に対するプロイセンの商業政策 32
政府行政の現場における工芸 37
第1章 ドイツ中・南部諸国におけるデザイン改革 1890−1914年
ミュンヘン:ドイツ分離派と工芸運動の揺籃 45
ミュンヘンの建築界と政府援助に対する期待 52
ダルムシュタットの芸術家コロニー:芸術の新世代に対する封建的パトロネージ 57
ダルムシュタットに学んで:ヴュルテンベルクとその〈ビジネス・モデル〉 71
ザクセン?=?ヴァイマール=アイゼナハ大公国における工芸改革 87
ザクセンへの波及効果 96
ザクセンの起業家と展覧会の文化 98
結語 102
第2章 プロイセン商務省とアーツ・アンド・クラフツ運動の教え
プロイセンの工芸教育と管轄官庁の分離 105
プロイセンとイギリス、先達からの学習とその展開 110
イギリスの改革についてのムテジウスの調査 113
『様式建築とバウクンスト』:階級社会における改革 128
『英国の住宅』:ドイツの現在、その喫緊の課題について 136
結語:ベルリンへもたらされたイギリスの教え 147
第3章 プロイセンの工芸改革―文化・階級・近代経済
プロイセンの工芸教育改革 149
ムテジウスの工芸学校改革:その政治的、歴史的背景 157
用語の転換:芸術業(Kunstgewerk)、芸術産業(Kunstindustrie)、工芸(Kunstgewerbe) 160
プロイセン商務省管轄下の工芸学校とその種別 166
テオドール・メラーの政治、その反映としてのムテジウスの工芸改革 168
プロイセン産業局:ドイツ工作連盟の前身 178
文化省と工芸の「芸術家」 185
第4章 国家ならびに民間による改革推進力のドイツ工作連盟への収斂
一九〇六年のドレスデン:芸術のカルテル化の始まり? 193
教育的プログラムとしての展覧会 200
第三回ドイツ工芸展の政治的経済 219
「ムテジウス問題」と工作連盟の設立 225
工作連盟:デザイン・フォーラム、そして経済拡張政策の代理人 232
第5章 ヘルマン・ムテジウスの設計活動――政府の仕事と工作連盟の実践の狭間で
郊外住宅運動とベルリンの新興市民層 239
ラントハウス、改革へのムテジウスの野心と建築におけるその実現 241
ベルリン:郊外開発のための闘争 273
ムテジウスのラントハウスとその住み手たち:重なり合う改革の目標 284
第6章 ヴィルヘルム帝政期の田園都市運動とその文化的断層
拡がる亀裂:実利主義か個人主義か、ヴィルヘルム帝政期の改革運動 293
ドイツ田園都市運動の影響とその矛盾 295
ヘレラウの田園都市:工場を核とするコロニー、その改革 305
競合するヴィジョン:ヘレラウの全体計画と建築 314
脅かされる旧世界秩序:テッセノウのオルタナティヴ・デザイン 327
第7章 工作連盟の政策と世界政策
――グローバル経済と〈グッド・デザイン〉に対するドイツ政府の関心 1912−1914年
ドイツの政治と工作連盟の政策 1912−1914年 335
工作連盟の方向転換:組織の拡大 343
工作連盟、政府の政策と利益団体による政略の狭間で 1912−1914年 348
工作連盟の内部抗争とケルンにおける主導権争い 358
経済の運命と文化の調和、そしてデザインにおける「定型(Typ)」 369
異なる意見の調停:工作連盟、政府、そして『ベルリン日報)』 376
終章 結論
第一次世界大戦、工作連盟のプロパガンダ、そして工芸改革 381
「統一芸術学校」と第一次世界大戦後の工芸改革 387
ヴィルヘルム帝政期の落し子バウハウス 394
補遺A プロイセン州立芸術・工芸・実業学校概要 405
補遺B ヘルマン・ムテジウスによる十箇条の指針/アンリ・ヴァン・ド・ヴェルドによる十箇条の反論 406
訳者あとがき 415
原註 059
略記号一覧 058
主要参考文献 026
図版リスト 020
事項索引 013
人名索引 001 |