著訳者紹介


*データは原則として刊行時のものです*

 

池田祐子
いけだ・ゆうこ

京都国立近代美術館主任研究員。大阪大学大学院文学研究科芸術学専攻博士後期課程単位取得退学。専門はドイツ近代美術・デザイン史。最近の論文に「『Dekorative Kunst』誌とユーゲントシュティール―マイアー=グレーフェとムテジウスの視点から」(西川智之編『日本独文学会研究叢書:世紀転換期ドイツ語圏の芸術誌の諸相』2014年)、「ドイツ世紀転換期の装飾とフォルムに見られる日本と自然に関する言説――ユーゲントシュティールの盛衰とその背景」(「馬渕明子編『国際シンポジウム「装飾とデザインのジャポニスム」報告書』2014年)など。主な展覧会企画に、「[クッションから都市計画まで]ヘルマン・ムテジウスとドイツ工作連盟:ドイツ近代デザインの諸相1900-1927」(2002年)、「表現主義の彫刻家 エルンスト・バルラハ」(2006年、第2回西洋美術振興財団学術賞受賞)、「パウル・クレー――おわらないアトリエ」(2011年)、「KATAGAMI Style」(2012年、第1回ジャポニスム学会展覧会賞受賞)など。
(2015年4月現在)

 

[池田祐子の書籍一覧]

ビフォー ザ バウハウス

帝政期ドイツにおける建築と政治 1890-1920

[著者]ジョン・V・マシュイカ
[訳者]田所辰之助+池田祐子

バウハウスの栄光の影に隠されたドイツ建築・デザイン史――
世紀転換期ドイツの産業化/世界政策と併行して展開した、プロイセンはじめ諸王公国における建築・工芸・デザインをめぐる改革、アーツ・アンド・クラフツ運動の受容と田園都市運動の推進の諸相をあきらかにし、ドイツ工作連盟でたたかわれた建築とデザインの「定型(規格)化」か、芸術の「独自性」か、をめぐる論争の今日的意味を問う。

[書評・紹介]
《図書新聞》2015年11月7日号、評者:本村健太氏
『SD 2015』(2015年12月)、評者:田路貴浩氏

定価=本体 7,400円+税
2015年4月15日A5判上製/ 576頁/ISBN978-4-88303-333-1

作品とコンテクスト
クレー《大はしゃぎ》
芸術家としての実存の寓意

[著者]ヴォルフガング・ケルステン
[訳者]池田祐子

綱渡りをする人物
それは「近代」という危機の時代、そして
芸術家の実存の寓意


第二次世界大戦勃発後スイスに亡命したクレーは、自分の芸術の目的について自問した。そして彼は綱渡り師という象徴を拠り所とし、この作品を制作する。歴史に対峙し狼狽しつつも、自らの芸術家としての展開を想起する過程にその答えは存在した。

定価=本体 2,200円+税
2009年2月1日四六判並製/140頁+カラー折込図版/ISBN978-4-88303-239-6

※本書は、1997年に小社から刊行された同書のカバーデザインを新しくしたものです。


HOME