著訳者紹介


*データは原則として刊行時のものです*

 

伊東多佳子
いとう・たかこ

1963 年、神奈川県生まれ。 1994 年、大阪大学大学院文学研究科博士課程後期課程修了(美学専攻)。 現在、高岡短期大学産業造形学科講師。 専門は美学・芸術学。 主要論文に「失われた風景──環境芸術のゆくえ」 、「芸術と自然──オスカー・ベッカーの被担性とマルティン・ハイデガーの自然の問題について」 、「自然哲学としての環境美学の試み──環境芸術からのアプローチ」 、「風景への応答──ロマン主義風景画とシェリングの自然哲学」 。 (2003年12月現在)

 

[伊東多佳子の書籍一覧]

作品とコンテクスト
ルンゲ《ヒュルゼンベック家の子どもたち》
ロマン主義の芸術作品における無垢なものへの省察について

[著者]イエルク・トレーガー
[訳者]伊東多佳子

ロマン主義が発見した、無垢ゆえに全能なる「子ども」。
それは我々がかつてあり、また再びなるべきところのもの……


近代ヨーロッパにおける合理性の追求の流れに疑問を持ち、自然であるもの/ことに価値を認めたロマン主義。その時代、「子ども」はそうした自然の力を代表するものとして、あらゆる先天的な叡智の源と見なされるようになる。ロマン主義芸術の基礎を築いた一人、フィーリプ・オットー・ルンゲが描いたこの子どもの絵は、まさにその理念を絵画として結晶させ、内容と形式の一致をなした見事な完成度を持つ作品である。

定価=本体 2,200円+税
2003年12月25日四六判並製/128頁+カラー折込図版/ISBN978-4-88303-131-3


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