著訳者紹介 |
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1953年東京生まれ。女子美術大学教授。中世フランス文学専攻。編著書に『小学館ロベール仏和大辞典』(共編、1988)、『フランス語語源こぼれ話』(白水社、1998)など、訳書に『チョムスキー世界を語る』(トランスビュー、2002)など。(2013年5月現在) |
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[田桐正彦の書籍一覧] |
[著者]田桐正彦 清新な詩で今日も愛される、フランス 15 世紀の代表的叙情詩人、シャルル・ドルレアン。百年戦争の最中、若くしてアザンクールの戦いに敗れ、二五年の歳月を捕囚として過ごす。帰国後、相続権を有するミラノ侵攻を試みるが果たせず、長女マリー誕生を機に、再度の侵攻を計画するが断念する。ジャンヌ・ダルクと共に戦いながら、その後「反逆罪」に問われた義理の息子アランソン公ジャンを救うための「大弁論」など、中世末期ヨーロッパを生きた政治家・領主オルレアン公としての姿に光をあて、ヴィヨンも加わった「歌合」を中心に、詩歌帖のテクストの水面下にひそむ「言説の多重構造」を精緻に読み解き、従来の詩人像を描き替えていく。 [書評] 定価=本体 8,500円+税 |