多言語化現象研究会 |
たげんごかげんしょうけんきゅうかい |
研究会の趣旨
現在、我々の周囲ではさまざまな多言語化とよべる現象がおこっている。定住外国人の増加によって、いたるところでさまざまな外国語を耳にする機会が増加したのにくわえ、エスニック・メディアの出現、行政の多言語サービスなど、それを背景とする多言語現象が顕在化しつつある。異言語との接触の日常化は、言語権意識や多言語・多文化主義の普及とともに、人びとの言語に対する意識や価値観を変えつつある。
それとともに少数言語、方言、手話言語など共存しながらも軽視されがちであったさまざまな 「言語」の存在の主張も始まり、われわれ自身の言語的多様性をも認めざるをえなくなった。 近代以降、国家、民族、言語がイコールでくくられるという幻想をはぐくみ、またそれを暗黙 のうちに理想としてきた日本社会は、いま多言語化によって転機をむかえつつあるともいえよう。 本研究会では、このような多言語化現象を社会とのかかわりのうえで総合的にとらえ、検討することを通じ、今後も一層進展するであろう多言語化のもたらす問題と可能性をさぐりたい。 主にあつかう研究対象としては主に以下のようなテーマが考えられる。
・ ホスト社会の多言語化現象(意識、言語活動、多言語能力、言語政策、言語教育、多言語サービス等)の検証
・ エスニック・グループの言語実態(言語使用・活動、母語習得・教育、言語保持、意識等 ) の検証
・ 言語接触の実態のケーススタディーと理論化
・ 「多言語性」「多言語化」「多言語主義」等の概念の検討
・ 多言語社会における少数言語(手話、方言、地域言語、移民言語)
・ 多言語化と関連領域
設立発起人 庄司博史(1999年6月)
※多言語化現象研究会ホームページより転載(http://tagengoka.sakura.ne.jp/)
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