[目次]
まえがき(遠藤織枝) 007
第1部 ことばとジェンダー
1 いま、ことばとジェンダー研究の意義(シバモト・スミス ジャネット) 011
2 書き言葉の文体確立過程における「性差」について
──『少年世界』と『少女世界』のデアルとデスを中心に(川口良) 031
3 戦前の国定読本の教授した「ことばのジェンダー規範」(佐竹久仁子) 047
4 昭和の男娼のことばの分析
──「お姐さん」のことば(阿部ひで子ノーネス) 065
5 女は「不倫」で、男は「浮気」か?
──戦前の身の上相談欄にみる婚姻外の性関係を意味する表現(二ノ神正路) 081
6 『広辞苑(第六版)』にみるジェンダー(戸張きみよ) 095
7 育児雑誌に表れるジェンダー表現
──母親のジェンダー意識と子どもへの期待を読む(佐々木恵理) 107
8 女性名の漢字から見るジェンダー問題(桜井隆) 125
9 女性の位置づけについて
──女性に関する連体修飾語を中心に(李奇楠) 139
10 呼称と女性
──日本語と英語のはざまで(マグロイン花岡直美) 153
11 小学生の言語意識
──自称詞および終助詞を中心に(三枝優子) 169
12 ジェンダー的視点から見る教師の「命令」
──授業談話データベースによる実態調査から(小林美恵子) 183
13 現代中国語とジェンダー(任利) 199
14 日中両言語のことわざからみるジェンダー(林玉惠) 217
第2部 ものがたりとジェンダー
15 ハンガリー語の言語使用におけるジェンダー・バイアスとポリティカル・コレクトネス
(ヒダシ・ユディット、佐藤紀子、セーカーチ・アンナ) 237
16 テレビドラマにおける日本語とジェンダー(小矢野哲夫) 255
17 高校古文教科書を考える
──ジェンダーの視点を中心に(高橋圭子) 269
18 インターテクスチュアリティの海に漂う“乙姫”表象(高崎みどり) 285
19 日本語と韓国語の女性語に関する対照研究
──川端作品を中心として(千英子) 301
第3部 日本語教育とジェンダー・ことば
20 モデルとして捉えられた男女の普通体発話
──初級日本語教科書にみるバリエーションの提示と可能性(谷部弘子) 317
21 女性語と役割語の日本語教育(新井潤) 333
22 韓国人からみた日本の女性語(李?洙) 347
23 日本留学試験聴解・聴読解問題における女性のことば(高橋志保子) 359
24 日本語学習者の作文におけるジェンダー(本田明子) 373
25 日中両語における因果関係を表す
──接続表現の使用と構文要素との関連性(新田小雨子) 383
26 派生動詞「〜化する」の自他連続性に関する一考察(戴宝玉) 401
27 日本語教育における形容詞指導の注意点(孫g) 415
28 社会科学と日本語教育
──イタリアにおける教科書作成と国際関係に関する一考察(デマイオ・シルヴァーナ) 431
29 中国日本語教育における?
──「コミュニケーション用語」の役割について(趙華敏) 443
30 国際交流を通じた日本語教育の実践
──短期現地滞在型日本語研修プログラム(鄭相哲) 455
第4部 ことばと社会
31 『日本語教授書』の一考察(黄慶法) 471
32 中国朝鮮族の日本語教育「再開」期の様相
──日本語教育史の「断絶史観」を再考する(本田弘之) 487
33 「日本語の海外普及」と新帝国主義(佐藤恭子) 507
34 フェミニズム、スリランカの教育への影響(カマラ・リヤナゲ) 527
35 西夏社会における女性の特徴(史金波) 549
第5部 中国女文字
36 中国女文字研究小史(遠藤織枝) 571
37 女書伝承者何艶新の歌のメロディとリズム
──女書の音階とリズムの検証(劉穎) 589
38 遠藤織枝と太平天国女文字貨幣の鑑定(張鉄宝) 615
あとがき(小林美恵子+桜井隆) 632
遠藤織枝 経歴・業績一覧 634
執筆者紹介 640 |