著訳者紹介 |
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1937年、ブラジル生まれ。 ミュンヘン、ベルリンで美術史、歴史、ドイツ文学を学ぶ。 1964年、博士号、1970年、大学教授資格を得る。 1971-78年、マールブルク大学美術史学教授。 1979-2003年、ハンブルク大学教授。 ハンブルクにあるヴァールブルク・ハウスの政治的図像解釈部門を率いる。 彼の主張する「批判的美術史 Kritische Kunstgeschichte」 の方法は、芸術作品を成立させる諸要素を政治的・イデオロギー的観点から解釈しようとするものである。著書にKommentare zu Rubens, 1965; Bildersturm (Hrsg.), 1973; Bau und Uberbau. Soziologie einer mittelalter-lichen Architektur nach den Schriftquellen, 1975; Politische Architektur (Hrsg.), 1984; Hofkunstler. Zur Vorgeschichte des modernen Kunstlers, 1985; Bildwirklichkeiten, 2005. |
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[マルティン・ヴァルンケの書籍一覧] |
[著者]マルティン・ヴァルンケ [書評・紹介] 肖像版画の政治的機能 ルターは自分の肖像画に関心を示さなかった。彼にとっては外に現れた姿より、魂の救済のほうが重要であった。それゆえ彼は親しい知人であるルーカス・クラーナハに、自由に自分の肖像画を描かせた。しかしクラーナハはヴィッテンベルクの宮廷に仕える身であった。宮廷はあらゆる政治的目的のために役立つ、ルターの肖像画を必要としたのである。こうしてそれぞれに異なる、クラーナハによる一連の肖像画が成立した。そしてこれらの肖像画が、宗教改革者の「イメージ」をつくり出していったのである。 定価=本体 2,000円+税 ※本書は、1995年に小社から刊行された同書のカバーデザインを新しくしたものです。 |