[目次]
序 XII
第 1 章 批判的談話研究:歴史、課題、理論、方法論 001
ルート・ヴォダック/ミヒャエル・マイヤー(野呂 香代子/訳)
批判的談話研究とは何か? 002
「研究仲間」の略歴 005
共通基盤:談話、批判、権力、イデオロギー 007
談話という概念 008
批判の原動力 009
イデオロギーと権力―絶えず変化する見方 011
研究課題 018
方法論的問題:理論、方法、分析、解釈 019
理論的基礎と目的 023
批判的談話研究の主なアプローチ 025
データ収集 029
まとめ 030
第 2 章 ディスコースの歴史的アプローチ( DHA ) 033
マーティン・ライジグル、ルート・ヴォダック(神田 靖子/訳)
キー概念と用語の紹介 034
「批判」「イデオロギー」「権力」 034
「ディスコース」「テクスト」「コンテクスト」 038
DHA の基本的考え方と分析のためのツール 044
「気候変動に関するディスコース」の分析 048
8 つの段階を踏む DHA 048
気候変動についてのオンラインニュース記事に関するパイロット・スタディ 051
ステップ 1 :先行する理論的知識の活性化および参照 051
ステップ 2 :データと文脈情報の体系的収集 053
ステップ 3 :詳細な分析のためのデータの選定と準備 055
ステップ 4 :研究課題の詳細な記述と仮説の定式化 055
ステップ 5 :質的パイロット分析 058
ステップ 6 :詳細なケース・スタディ 078
ステップ 7 :批判の定式化 079
ステップ 8 :詳細分析の結果の応用 080
まとめ 080
もっと知りたい人のための文献案内 081
課題 081
付録: 24 本の投稿 083
第 3 章 批判的談話研究:社会認知的アプローチ 089
テウン・ A ・ヴァン・デイク(嶋津 百代/訳)
用語と定義 090
談話―認知―社会の三角形 090
事例: 2014 年の欧州議会選挙における人種差別主義的プロパガンダ 092
認知的構成要素 094
談話処理 095
知識 097
態度とイデオロギー 098
認知的構成要素の妥当性 099
社会的構成要素 100
権力と支配 101
談話の構成要素 103
談話の構造 103
談話のイデオロギー的構造 104
構成要素の統合 107
抵抗のディスコース:ブラジルにおける人種差別反対主義のディスコース 108
人種差別主義 109
人種差別反対主義 109
人種差別反対主義の理論 110
ブラジルにおける人種差別主義 111
ブラジルの人種差別反対主義の談話 112
人種平等法に関する討論 113
人種差別反対主義の談話の分析 114
自己提示 115
集団についての描写 116
イデオロギーの二極化:わたしたち対かれら 118
規範と価値観 120
論拠 121
まとめ 122
さらに知りたい人のための文献 123
課題 124
第 4 章 社会研究における批判的ディスコース分析の弁証法的関係アプローチ 125
ノーマン・フェアクラフ(高木 佐知子/訳)
理論と概念 126
適用分野 131
方法論 132
ステージ 1 記号作用的側面における社会問題に焦点を当てる。 133
ステージ 2 社会的不正に取り組む際の障害を明らかにする。 136
ステージ 3 社会的秩序がこの社会的不正を「必要としている」のかどうかを考える。 137
ステージ 4 障害の克服可能な方法を見いだす。 138
分析例:政治ディスコース分析 139
例証:政治テクストを分析する 143
ステージ 1 記号作用的側面における社会的不正に焦点を当てる 143
ステージ 2 社会的不正に取り組む際の障害を明らかにする。 144
ステージ 3 社会的秩序がこの社会的不正を「必要としている」のかどうかを考える。 153
ステージ 4 障害の克服可能な方法を明らかにする。 153
まとめ 155
さらに知りたい人のための文献 157
付録 1 :情報主導型経済の構築 157
付録 2 : Brown and Coates ( 1996 )からの抜粋 159
第 5 章 談話と装置を分析する:フーコー派アプローチの理論と方法論 161
ジークフリート・イェーガー/フロレンティン・マイヤー(野呂 香代子/訳)
はじめに 162
談話分析、装置分析の理論的基礎 163
談話という概念 163
談話と現実 164
装置 165
談話と権力 171
批判および批判的談話分析の目的 174
談話分析、装置分析のための方法 176
談話と装置の構造 176
特別談話( special discourses )と間談話( interdiscourse ) 177
談話の束( discourse strands ) 177
談話の限界、そして、談話の限界を広げたり、狭めたりするさまざまな技術 178
談話片( discourse fragments ) 178
談話の束の絡み合い( entanglements of discourse strands ) 179
集合シンボル( collective symbols ) 179
談話レベルとセクター( discourse planes and sectors ) 180
談話的出来事( discursive events )と談話のコンテクスト( discursive context ) 181
談話のポジション( discourse positions ) 182
全体的な社会的談話( overall societal discourse )とグローバルな談話( global discourse ) 183
談話の束の過去、現在、そして未来 184
談話分析の完全性について 185
談話分析の小さな道具箱 185
研究テーマを選ぶ 185
談話レベルとセクターを選び、その特徴を記述する 186
資料の入手と準備 187
分析 187
談話の束の構造分析( structual analysis )典型的な談話片の詳細分析( detailed analysis )/
総合分析( synoptic analysis )
装置分析に関するいくつかの考察 191
非言語的に行われる実践に関する知 192
物質化に関する知 193
まとめ 195
さらに知りたい人のための文献 196
課題 197
第 6 章 社会的実践の再コンテクスト化としてのディスコース:1つの手引き 199
テオ・ヴァン・レーヴェン(木部 尚志/訳)
序論 200
理論的な背景 203
ディスコースと社会的実践 206
行為( Actions ) 206
遂行の様式( Performance modes ) 207
行為者( Actors ) 207
呈示様式( Presentation styles ) 207
時間( Times ) 208
空間( Spaces ) 208
資源( Resources ) 208
資格( Eligibility ) 209
除外( Deletion ) 209
代用( Substitution ) 209
追加( Addition ) 210
社会的行為 216
行為と反応( Actions and reactions ) 216
有形的な行為と記号論的な行為( Material and semiotic action ) 217
客体化と記述化( Objectivation and descriptivization ) 219
脱主体的行為化( De-agentialization ) 219
一般化と抽象化( Generalization and abstraction ) 220
過剰決定( Overdetermination ) 221
まとめ 225
さらに知りたい人のために 226
第 7 章 抑制と均衡:コーパス言語学がいかに CDA に貢献できるか 227
ゲルリンデ・マウトナー(梅咲 敦子/訳)
はじめに 228
中心的概念と一つの実践例 232
コンコーダンス作成ソフトウェア 232
コーパスデザインの問題 238
コーパスの種類とデータ収集 240
参照コーパスを使った解釈のサポート―二つ目の実践例 243
批判 250
1. 技術的隔たりと標準化の欠如 251
2. 組織上の壁 252
3. データ収集における誘惑との戦い 252
4. 脱コンテクスト化された(文脈と切り離された)データ 253
5. 言語刷新 254
6. 認識論的課題 255
まとめ 259
さらに知りたい人のための文献案内 260
課題 261
第 8 章 視覚的・マルチモーダルなテクストの批判的分析 265
デニス・ジャンクサリー、マルクス・ A ・ヘレラー、レナーテ・マイヤー(石部 尚登/訳)
はじめに 266
マルチモーダルなディスコースとは何か 266
マルチモダリティの批判的談話分析への適用可能性 269
「批判的」の意味について 269
批判的談話分析へのマルチモダリティの貢献 270
先行研究と代表的研究 273
マルチモーダルなディスコースに潜む権力や利害関係を「明るみに出す」 274
周縁化された主体に発言権を与えるためにマルチモーダルなディスコースを用いる 275
分析手順の紹介 278
マルチモード分析の手法についての留意点 278
方法論の紹介 279
2 つの代表的なマルチモーダルなテクストの分析 280
第 1 段階 ジャンルを特定する 280
第 2 段階 明示的な内容を捉える 286
第 3 段階 潜在的な要素を再構築する 288
第 4 段階 構成 291
第 5 段階 結論と批判的評価 293
大規模なサンプルを用いた分析へ 295
まとめ 296
さらに知りたい人のための文献 298
課題 298
第 9 章 批判的談話研究とソーシャルメディア:メディアの生態の変化における力、抵抗、批判 301
マジード・コスラヴィニック、ヨハン・ W ・ウンガー(義永 美央子/訳)
はじめに 302
CDS の原則とソーシャルメディア 305
コミュニケーションの力とソーシャルメディア 309
ソーシャルメディアへの批判的談話アプローチの緊急適用 312
ケーススタディ 1 :政治的な抵抗に関するフェイスブックの「フォーカスグループ」の実施 320
ケーススタディ 2 :電子的に媒介された抗議活動におけるテクノロジーと多言語主義の役割 330
まとめ 340
さらに知りたい人のための文献案内 343
課題 344
用語解説 345
参考文献一覧 353
訳者あとがき 376
索引 379
執筆者者紹介 394
訳者紹介 398
|