著訳者紹介 |
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1944年生まれ。テュービンゲン、フライブルク、ウィーン、ロンドンに学ぶ。1981年よりボッフム大学美術史学教授。1983年から1985年までラジオ講座「芸術」の監修。16世紀から19世紀にかけての芸術理論の研究に携わる。著書に Die notwendige Arabeske, Berlin 1985. |
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[ヴェルナー・ブッシュの書籍一覧] |
[著者]ヴェルナー・ブッシュ 産業革命と絵画表現 ライトの《空気ポンプの実験》は、18世紀の絵画を解き明かす鍵である。この絵の描写には、これを貫く三つの局面が指摘される。まず第一の局面において、この絵は手の込んだ実験のきわめて精確な再現描写である。第二の局面において、これは夜に行われた実験という、特殊な演出効果を狙った表現である。実験者は魔術師のように登場し、これに対する観衆のさまざまな反応が、綿密な表現で描きとめられている。第三の段階では、当時問題となった進歩への信頼と宗教の関係についてなされた、ことを分けての反省が示されている。この反省は同時にまた、芸術の歴史とその伝統的なフォルムとの対決でもあった。だが、そうした対決を乗り越えて進歩の問題に迫ろうとしたライトの姿勢は、この絵においても明らかである。またそれによって、この絵は18世紀の芸術言語の危機についての自覚の証ともなっているのである。 定価=本体 2,000円+税 ※本書は、1994年に小社から刊行された同書のカバーデザインを新しくしたものです。 |