怪異を語る
[著]京極夏彦・常光徹・東雅夫・太田晋・喜多崎親 [編]喜多崎親
民間伝承、文学、芸能、美術――あやかしを「語る」手法の発明、継承、変容。 「今までの怪談に対する書き手、読み手の意識というものは、インターネットによって明らかに別の段階に踏み込んでいるなと確かに感じています。」 ――東雅夫 「「世間話」は(……)まことしやかに話されるため、聞き手にとって他人事ではないある種の共感を伴った怖さを呼び起こす、そういうリアリティーがあります。」 ――常光徹 〈成城学園創立一〇〇周年、成城大学文芸学部創設六〇周年記念シンポジウム報告書〉
[書評・紹介] 《図書新聞》2017年6月3日 《日経新聞》2017年6月1日、「目利きが選ぶ3冊」、評者:小谷真理氏 『幽』27号「おばけずきフォーラム」、執筆者:喜多崎親氏
定価=本体 1,400円+税 2017年3月10日/四六判並製/160頁/ISBN978-4-88303-422-2
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[目次]
まえがき 4
東 雅夫 百物語の歴史・形式・手法・可能性について 9
太田 晋 怪談/ミステリーの語りについて ――京極作品を中心に 28
常光 徹 民俗学というメソッドからみた怪異の語られ方 50
喜多崎 親 〈出る〉図像 ――絵画はいかに怪異を語るか 63
京極夏彦 語り手の「視点」という問題 ――怪異と怪談の発生:能楽・民話・自然主義をめぐって 94
質疑応答 111
日本「百物語」年表(成城大学版) 東雅夫編 139
あとがき 151