[目次]
序 渡邉 慶一郎 1
第1章 生きること 表現すること 大塚 尚 5
1. アート表現と心の世界 5
1.1. なぜ今アート表現か 5
1.2. 臨床心理学・精神医学とアート表現 6
1.3 調査研究から明らかになってきたアートの効果 9
2. 心で描く絵画展 ― クロマニンゲン展 10
2.1. クロマニンゲン現る 10
2.2. とにかく自由な展覧会 13
2.3. 奇跡のジャングル、ふたたび 26
2.4. 本能としての自由と表現 29
3. 心の危機へのアート表現グループの試み 34
3.1. 青年期と心の危機 34
3.2. the UT ART project 35
3.3. アートが生み出す「すきま」の大切さ 45
参考文献 50
第2章 表現と つながりと 生きる力――お互いが表現するエネルギーが お互いを支え元気にする 鬼塚 淳子 51
まえがき―芸術表現療法に片足を突っ込むまで 52
1. 自己表現と自己治癒力のつながり 54
1.1. セルフオフセンス ― いかに人の心をゆるめられるか 54
1.2. 自分の心と対話する ― インナーイメージドローイング自己表現法 56
1.2.1. インナーイメージドローイング自己表現法の基本姿勢 57
1.2.2. インナーイメージドローイング自己表現法の構成 58
1.2.2. インナーイメージドローイング自己表現法の留意点 58
2. 自己表現はエンパワメントになる 60
2. 実践編(自由な自己表現と共有の場)
2.1. こころの表現教室 “ やまねこひろーば ” 60
2.2 芸術表現活動 “ あいあいエクスプリモ ” 68
3. 自己表現は関係性を温める 75
3. 実践編(ピアサポート・グループ)
3.1. 自己表現ワークショップ 75
3.1.1. 振り返り&スタートアップの会(研修) 76 / 3.1.2. イベントデモンストレーション 79
4. 芸術表現が主体的自己感覚を呼び醒す 85
2. 実践編(セラピー)
4.1. 芸術表現療法を対話で行う事例から 85
5. 芸術表現の本質と、その先につながるもの 88
3. “ なぜ人は芸術に活力されるのか ” への答えを探して
あとがきにかえて―創造性がよりよい未来の軌道を描く 92
参考文献 93
第3章 演劇と精神医療の協働の可能性 澤田 欣吾 95
はじめに 95
1. サイコドラマ 96
横山太範先生(医療法人心劇会さっぽろ駅前クリニック院長)
2. ドラマセラピー 103
尾上明代先生(立命館大学 人間科学研究科 教授)
3. アプライドシアター:応用演劇 110
佐々木英子先生(アプライドシアター研究所主宰)
4. 当事者演劇 118
増田雄先生(株式会社マスダシアターコンサルティング)
関根淳子先生( SPAC (静岡県舞台芸術センター)、劇団音乃屋主宰)
5. まとめ: CO-EN プロジェクトに向けて 126
第 4 章 座談会――アートの力と芸術療法の可能性
大塚尚、鬼塚淳子、澤田欣吾、渡邉慶一郎、小佐野重利(司会) 129
芸術療法はなぜ必要なのか 129
表現することは人類固有の特性か 136
芸術療法はどれだけ有効か 140
芸術療法を、大学での活動として取り込むことはできるか 145
研究余滴 アートと精神疾患――美術史の観点からの一考察 小佐野 重利 155
1. アートと「うつ病」の起源 155
2. 憂鬱質と創作活動の歴史 161
3. 精神疾患とたたかう芸術家 165
おわりに 173
参考文献 175
執筆者紹介 177 |