著訳者紹介


*データは原則として刊行時のものです*

 

浅井優一
あさい・ゆういち

東京農工大学大学院工学研究院講師。立教大学大学院異文化コミュニケーション研究科博士課程修了。日本学術振興会特別研究員(DC2・PD)、順天堂大学助教を経て現職。東京大学非常勤講師(2021-)、ハーヴァード・イェンチン研究所(Harvard-Yenching Institute)客員研究員(2021-2022)。専門は、文化人類学、オセアニア地域研究、言語人類学、記号論、ことばの民族誌、エスノポエティクス、環境ディスコース論。[主な業績] 著書に、『儀礼のセミオティクス:メラネシア・フィジーにおける神話/詩的テクストの言語人類学的研究』(三元社、2017)、論文に、「儀礼としての自然インタープリテーション:環境ディスコースの言語人類学的考察」『社会言語科学』11巻2号(2009)、「首長再生と悪魔排除:フィジーにおける神話化過程としての首長制」『アジア・アフリカ言語文化研究』85号(2013)、Environmentalism and its Ritualized Fakeness: A Semiotic Analysis of Onomatopoeic Discourse on Nature. RASK: International Journal of Language and Communication 42 (2015)、Discourse on the Last Descendant: The Chief as a Constellation of Signs in Contemporary Fiji. People and Culture in Oceania 34 (2018)、「始祖の 痕跡 ( figure ) を辿る :図/地の反転、記号過程、或いは南太平洋のリアリズム」『文化人類学』84巻4号(2020)、How Forests of Qualia Emerge. Signs and Society 11(2) (in press) 、など。(2022年9月現在)

 

[浅井優一の書籍一覧]

翻訳とはなにか

記号論と翻訳論の地平――あるいは、世界を多様化する変換過程について

[編]浅井優一+小山亘
[著]小山亘

翻訳とは、ある言語で言われたことを別の言語で言い換える、ただ、それだけのことなのか。近現代の翻訳を問い直し、その背後にナショナリズム、言語純粋主義、標準語中心主義などのイデオロギーを見出すことにより、方言、語用、相互行為などを含む、社会文化的なコミュニケーションの地平で翻訳――言語間翻訳、言語内翻訳、そして記号間翻訳――その全体を捉える枠組みを提示する。すなわち、本書は、翻訳を、社会文化空間の中で生起するコミュニケーションという出来事とその連鎖が織り出す記号過程として描くことをとおして、今日の翻訳および現代翻訳研究の全体像を解き明かすものである。

定価=本体 6,200円+税
2022年9月10日/A5判並製/576頁/ISBN 978-4-88303-553-3

儀礼のセミオティクス

メラネシア・フィジーにおける神話/詩的テクストの言語人類学的研究

[著]浅井優一

メラネシア・フィジーにおいて三十年ぶりに開催された最高首長の即位儀礼。そして、植民地期以来、 土地(ヴァヌア)と社会集団の所有関係を規定してきた古文書。この二つの「詩的テクスト」の記号論的繋がり――メタプラグマティクス――を、儀礼スピーチや神話的語りの緻密な記述・分析を通して審らかにする言語人類学的エスノグラフィー。

[書評・紹介]
《図書新聞》2017年9月23日、評者:片岡邦好氏

定価=本体 5,741円+税
2017年2月28日A5判上製/516頁/ISBN978-4-88303-423-9

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