著訳者紹介


*データは原則として刊行時のものです*

 

芳賀京子
はが・きょうこ

1968年大阪府生まれ。東北大学大学院文学研究科准教授。専門は古代ギリシア・ローマ美術史。著訳書:『ロドス島の古代彫刻』、S・セッティス『ラオコーン―名声と様式』(共訳)、『古代ローマ帝国の遺産―栄光の都ローマと悲劇の街ポンペイ』(共著、展覧会カタログ)、『都市を描く―東西文化にみる地図と景観図』(共編著)、など。(2010年10月現在)

 

芳賀京子の書籍一覧]

ヴィーナス・メタモルフォーシス
国立西洋美術館『ウルビーノのヴィーナス展』講演録 

[著者] 浦一章+芳賀京子+三浦篤渡辺晋輔

蠱惑的な視線を投げかけるティツィアーノ作《ウルビーノのヴィーナス》。彼女は神か女か?──見る者を挑発する謎めいた姿は、横たわる裸婦像の古典となった。燦然と輝くこの美女を結節点に、古代・ルネサンス・近代美術とイタリア文学の論者4人がヴィーナスの変容を多彩に語る。

[書評]
《毎日新聞》「今週の本棚」、2010年11月14日
『美術の窓』2010年12月号(生活の友社)

定価=本体 2,600円+税
2010年10月25日/四六判上製/237頁+巻末折込カラー図版/ISBN978-4-88303-277-8

ラオコーン
名声と様式

[著者]サルヴァトーレ・セッティス
[訳者]芳賀京子+日向太郎

発見から500年、この著名な古代彫刻をめぐり続けられてきた論争が、ここに決着する
「1506年の発見以来、死に瀕する人の苦痛をみごとに表現した古代の激情〈パトス〉の定型として熱烈な学問的な関心を集めてきた、ヴァチカンの有名な大理石彫刻《ラオコーン》。これに言及した唯一の古代文献、大プリニウス『博物誌』の記述との齟齬から、この彫刻をプリニウスの記述する彫刻とは別ものとする見解や、彫刻に特異な政治的なメッセージの衣を纏わせて、ロマンやスリルを好む読者の感興ばかりをそそる、今はやりの解釈などが出されてきた。
  著者セッティスは通念や恣意的解釈に真っ向から挑む。『博物誌』の記述に彼が加えた目から鱗の落ちる思いのする新解釈。『博物誌』の記す彫刻の作者たち―三人のロドス人彫刻家―の活動時期を碑文資料に基づく係累学的研究から絞込み、さらに様式的な検討を加えてこの彫刻をオリジナルと断言し、最終的に制作年代(紀元前40-20年頃)を割り出す手際のなんとあざやかなこと! この稀にみる好著は、比類なき知性の持ち主による積年の研究成果として、読者の知性を大いに満足させることであろう。」
――小佐野重利(東京大学美術史学教授)

[書評]
《読売新聞》「読書委員が選ぶ2006年ベスト3」、選者:青柳正規

定価=本体 5,000円+税
2006年8月25日/A5判上製/388頁+カラー口絵16頁/ISBN978-4-88303-155-9




HOME