お知らせ

★2025.10.14 『ことばと社会 27号』、20日(月)発売開始、書店にて予約受付中。特集は「21世紀の「国語」論」です。
★2025.10.14 
ヴェルナー・ブッシュ著(杉山あかね訳)『カスパー・ダーヴィト・フリードリヒ』、21日(火)発売開始、書店にて予約受付中。
★2025.10.06 
陳玉箴著、天神裕子訳『「台湾菜」の文化史─―国民料理の創造と変遷』の書評が、『日本台湾学会報』第27号(2025年7月)に掲載されました。評者は黒羽夏彦氏です。

新  刊

ことばと社会 27号
特集:21世紀の「国語」論

[編]『ことばと社会』編集委員会

「国語」には、前世紀後半から、国内の人々が用いることばとそこにある多様性と、どのように向き合うべきかという問いが投げかけられるようになった。21世紀も早や四半世紀を迎えた今日、オンラインでのコミュニケーション、グローバルな覇権的言語圏、各種言語法の整備など、拡張する「国語」を取り巻く時代状況が、その思想や概念をいかに変容させているのかを考える。

定価=本体 2,600円+税
2025年10月25日A5判並製/284頁/ISBN978-4-88303-619-6





カスパー・ダーヴィト・フリードリヒ

[著者]ヴェルナー・ブッシュ
[訳者]杉山あかね

その風景画に宿るのは、神の秩序としての幾何学。
十九世紀初期、ドイツ近代絵画の幕開けを導いた画家フリードリヒの世界観はどのように形成され、作品に昇華したのか。素描から本画へと至る過程、ロマン主義の幾何学に立脚した画面構成の流儀を詳細に分析し、その信条と手法に深く迫る。

【電子書籍版もあります】

定価=本体 3,000円+税
2025年10月20日/A5判上製/184頁/ISBN978-4-88303-617-2





中国経済の奇跡はなぜ可能だったのか

背景にある改革のロジックと理論

[編著]蔡ム(ツァイ・ファン、Cai Fang)
[訳者]周暁娜(しゅうぎょうな、Zhou Xiaona)

改革開放後の40年の経済発展の過程を分析し、その理論化を図り、新たな開発経済学、新構造経済学の理論化によって、開発途上国への貢献をも目指すとともに、中国経済が、今後の課題にいかに取り組むかを明らかにしている。

【電子書籍版もあります】

定価=本体 2,600円+税
2025年9月20日/A5判並製/232頁/ISBN978-4-88303-613-4





言葉は図像とともに

私たちは意味を必要としている

[著者]熊田泰章

――物語を語り、物語を読む
――図像を描き、図像を見る
――<意味>を表わし、<意味>を伝える
物語ることと描くことの同一性について考える

定価=本体 3,200円+税
2025年9月20日/A5判上製/240頁/ISBN978-4-88303-615-8





ポスト印象派とユートピア

[編者]永井隆則

ポスト印象派の巨匠たちは、なぜ独自の表現を追求したのか? 彼らが共有した「ユートピア芸術論」という新たな視点からその深層に迫る。印象派を経験しつつも、近代化社会の矛盾に批判的な眼差しを向け、理想郷を夢見た画家たちの創造的思考を紐解き、美術史におけるその位置付けを再定義する。

[書評・紹介]
「月刊アートコレクターズ」2025年10月号
「月刊美術」2025年10月号

【電子書籍版もあります】

定価=本体 6,800円+税
2025年7月31日/A5判上製/468頁/ISBN978-4-88303-616-5





日仏会館と芸術交流の一〇〇年

建築、音楽、庭園、写真・映像

[編者]三浦篤 中島智章 野平一郎 林洋子

日仏会館は渋沢栄一と駐日フランス大使ポール・クローデルによって、1924年に創立されました。それを機に本格的に始まった両国の文化交流100年をふりかえり、会館建物の変遷や、これまであまり知られてこなかった建築、音楽、庭園、写真・映像分野の一側面をひもときます。

【電子書籍版もあります】

定価=本体 2,500円+税
2025年6月15日/A5判上製/180頁/ISBN978-4-88303-614-1





地中海学研究  XLVIII(48号)

[発行]地中海学会
[発売]三元社

地中海学会発行の1978年以来続く年報の最新号。今号は論文3本、書評1本、2024年の学会大会シンポジウム要旨を所収。

地中海学会

定価=本体 3,000円+税
2025年5月31日
B5判並製/112頁/ISSN0911-8802/ISBN 978-4-88303-611-0





ローマ字運動がかがやいていた時代

弁護士・森馥の言語運動

[著者]安田敏朗

ローマ字を日本の「国字」にする。この主張を、熱意をもって実現しようとした人びとがいた。そのための日本語の語彙・文体の整理は、1930年代の言語運動の一翼をになう。ローマ字を通じて「普遍」につながろうとしたこの運動は、時代に寄りそうことも、弾圧されることもあった。こうした運動の多面性を体現した、弁護士・森馥の軌跡をたどり、ついえてしまったかにみえる運動の歴史から、今をよみとく。

【電子書籍版もあります】

定価=本体 5,000円+税
2025年6月20日/四六判並製/692頁/ISBN978-4-88303-612-7





ドラクロワの物語画と文学

[著者]西嶋亜美

「詩人であれたらどれほどよかったことか! だがせめて、絵画でつくり出すのだ」
文学に焦がれたドラクロワはダンテやシェークスピアを絵画化するなかで絵画独自の快楽を見出し、みずからの様式を発展させていく。その過程を同時代の文脈から考察する。

[書評・紹介]
《読書人》7月25日、「上半期の収穫から」、 選者:荻野哉氏

【電子書籍版もあります】

定価=本体 5,800円+税
2025年3月31日A5判上製/408頁/ISBN978-4-88303-610-3





日台のはざまの引揚者たち

国境の再編と移動・再出発

[編著]林初梅石井清輝所澤潤

台湾から30万以上の日本人が引揚げた。それから80年近く経った今でも、当時を記憶し、「故郷」台湾を想う引揚者がいる。台湾引揚とは何か? 台湾側の視点、沖縄出身者の境遇も踏まえ、その経験に迫る。

[書評・紹介]
《図書新聞》2025年7月26日、上半期読書アンケート、選者:関礼子氏

定価=本体 3,800円+税
A5判上製/328頁/ISBN978-4-88303-608-0





民衆画と詞書

[編著]原聖

人々の心をとらえた「絵」と「ことば」
娯楽や信仰の対象として人々に親しまれた「民衆画」。そこには、しばしば「ことば」が添えられ、絵を説明し、ときに絵と共鳴し合うことで、その趣意を民衆の心に、より深く刻んだ。――『源氏物語』起筆の地とされる石山寺の土産の刷り物、中国の親孝行を説く書籍や年画に描かれた「二十四孝図」、近代欧州に広がっていた「呼び売り」の風習など、時代や場所を超えて、その奥深さを紹介する。

【電子書籍版もあります】

定価=本体 4,400円+税
2025年3月31日A5判並製/276頁/ISBN978-4-88303-609-7





ギュスターヴ・クールベと女性表象

どう描くか、なぜ描くか

[著者]天王寺谷千裕

本書はクールベがその芸術的・政治的信条を際立たせるサロンにおいて、如何に女性表象を扱ったか、画家がどのような役割をそれらに託したのか、という点を時系列に沿った個別の作品研究により解明する。
十九世紀フランス社会において非常に脆弱な立場にありながら、同時に社会の状態を映す指標でもあった女性という存在を的確に捉え、これを描き出すことでクールベは彼が生きた時代そのものをカンヴァスに写し取ることに成功した。 同時代性をして普遍的な人間性を語るクールベ芸術の神髄を表現するうえで、女性表象は特に有効に作用し、彼のレアリスムを達成するための重要な手段となったのだ。

[書評・連載]
《図書新聞》2025年6月21日、連載「思考の隅景」、評者:稲賀繁美氏

定価=本体 4,091円+税
2025年2月25日A5判上製/298頁/ISBN978-4-88303-604-2





暗示の構造
象徴主義絵画のレトリック

[著者]喜多崎親

絵画の象徴主義を定まった様式ではなく、様々な暗示の方法であると仮定する。
モロー、ゴーガン、ルドン、クノップフ、ミュシャらの絵画が発する複雑で謎めいた効果を「暗示を創り出す画面のレトリック」の視点から考察。

【電子書籍版もあります】

定価=本体 4,500円+税
2025年2月28日A5判上製/320頁 (カラー口絵8頁+本文312頁)/ISBN978-4-88303-606-6





ジョン・デューイの美学・芸術教育論集

[著者]ジョン・デューイトーマス・マンローアルバート・ C ・バーンズ
     ヴィオレッテ・デ・メイジア
[訳者]中村和世

民主主義に根差した自律的な生き方をつくり出すために、美術教育は何ができるのか。――約百年前の教育理論から、その解が導かれる。

【電子書籍版もあります】

定価=本体 3,400円+税
2025年2月20日A5判並製/296頁/ISBN978-4-88303-600-4





演劇と民主主義
演劇学と政治学のインタラクティブ

[編者]平田栄一朗針貝真理子北川千香子

民主主義政治を実際に機能させている「代理」に演劇性が含まれるように、演劇と民主主義はその本質において複雑に交錯している。民主主義への無力感と絶望が高まる世界で、演劇の仮構性・虚構性を活かした政治的発想の転換を11人の演劇学者と政治学者が模索する。

[書評・紹介]
慶応大学『塾』327(SUMMER 2025)→読んでみる
《読書人》7月25日、「上半期の収穫から」、選者:武田寿恵氏

【電子書籍版もあります】

定価=本体 3,400円+税
2025年2月28日A5判上製/288頁/ISBN978-4-88303-607-3





21世紀からみたマティス
思考の万華鏡(カレイドスコープ)

[編者]大久保恭子

21世紀になって可能になった視点でマティスの人生と作品をのぞきこめば、いくつもの複雑な像が万華鏡のように出現する。未来をひらく8つのマティス研究。

定価=本体 3,500円+税
2025年2月28日A5判上製/288頁/ISBN978-4-88303-605-9





台湾民主化の先駆者 雷震伝

[著者]薛化元
[訳者]深串徹

中国大陸出身で、国民党幹部であった雷震。しかし、リベラルな政論雑誌『自由中国』誌の責任者としての言動が?介石の忌諱に触れ、1960年から10年間を獄中で過ごす。雷震とその同志たちが生涯をかけて自由と民主憲政を追求した姿は、70年代以後の台湾民主化運動の重要な思想的資源となり、後続世代の政治運動家たちに継承されていく。20世紀、中国・台湾の激動の時代を生きぬいた雷震の生涯を膨大な史資料から克明に描き出した労作。

[書評・紹介]
《図書新聞》2025年8月2日、評者:原正人氏

【電子書籍版もあります】

定価=本体 6,500円+税
2025年2月1日A5判並製/492頁/ISBN978-4-88303-603-5





中国社会言語学実験教程

「言語的事実」を探究するために

[編著]徐大明
[訳者]河崎みゆき

中国における社会言語学の研究そして実践的教育はどのように行われているのか。研究事例の紹介から、社会言語学の理論的背景や研究手法を解説し、学習者が「社会言語学的実験を行う」ことで、社会言語学を身をもって体験し、日々の「言語的事実」をどのように捉えていくかを学ぶための実践例。30年以上紹介されてこなかった中国社会言語学の現状を明らかにする。

【電子書籍版もあります】

定価=本体 3,800円+税
2025年1月25日A5判並製/384頁/ISBN978-4-88303-598-4





ヴェネツィア神話
ある国家の図像化

[著者]デヴィッド・ロザンド
[訳者]石井元章訳

「いとも晴朗なる共和国」、「アドリア海の女王」、どの土地とも異なる、神の意志で作られた特別な場所――そうしたイメージ戦略を成功させ、ヨーロッパに君臨した水都ヴェネツィア。みずからのために生み出したさまざまな題材により自己神話化をはかったヴェネツィアの歴史を国家形成期から18世紀の没落までたどる。

[書評・紹介]
『みすず』「読者アンケート2024:指揮者が選んだ、この一年の本」、選者:飯田芳弘氏

【電子書籍版もあります】

定価=本体 2,800円+税
2024年11月25日A5判上製/224頁/ISBN978-4-88303-602-8





中国高速鉄道と経済・社会発展の新構造

[著]林暁言(Lin Xiaoyan)
[訳]范碧琳(Fan Bilin)

本書は、多角的な視点から中国高速鉄道の理論分析を行い、典型的な事例を紹介することで、地域の交通構造改善におけるその根幹的役割と、高速鉄道がどのように地域経済集合体の成長を促進するかを示している。高速鉄道と地域経済を体系的に論じる。

定価=本体 2,000円+税
A5判並製/176頁/ISBN978-4-88303-601-1





西洋美術研究  No.21

特集:美術とテクネー

[編]『西洋美術研究』編集委員会

 

定価=本体 2,900円+税
2024年10月31日B5判並製/276頁/ISBN978-4-88303-595-3